なぜ読んだのか?
この本、1年くらい前に読んだ本です。夏のこの暑さで、いつもは外でも家でも、
「とりあえずビール」
の私ですが、ビールばかりだと飽きてしまって面白くないので、最近はガブガブ飲める白ワインをコンビニで買ってきては飲んでいました。
そんなきっかけがあり、ワインを飲みがてら本棚にあったこの本を久しぶりに読み返してみたのですが、2度目に読んでみても本当によくできている本で感心してしまいます。
どこから攻め込めばいいのかがわかる
ワインを多少語れる人からすると当たり前のことばかりが書かれているのかもしれませんが、広大なワインの世界に初心者が攻め込もうと思ったら、果たしてどこから攻め込んだらいいのかが全く分からないというのが、深遠なワインの世界です。
「ワインは飲むけど、違いも美味しさも良く分からない」
という私のような人が多いのではないでしょうか?普段何気なく飲んでいるワインを、
「せっかくだからもう少し知りたい!」
と思っている人にこの本は最適で、どこからワインの世界に攻め込んでいったらいいのかが、読み進める中で分かるようになっています。攻め込み方も決められたものではなく、人によって攻略法を自分なりにアレンジすることができます。
「ちゃんとワインを学んでみようかな」
というやる気にさせられる本です。
この本の特徴
この本では、ワインに使われるブドウの品種をキャラクターに擬人化し、性格にも投影されています。例えば赤ワインの王道であるブドウ品種「カベルネソーヴィニヨン」はマジメな優等生。
白ワインの王道であるブドウ品種「シャルドネ」はみんなに愛されるアイドル、のように描かれていて、たくさんある品種の特徴が、キャラクターを通して理解することが出来ます。
基本のキャラクターがありながら、ブドウが作られる国によって、その性格がどう変わるかも丁寧に描かれていて、ワインが全く詳しくない私でも、
「チリとアメリカのカベルネを飲み比べてみたいな」
と思わせてしまいます。
ワインについて、なんの知識を持っていなかった私も、この本を読んだ後は、
「まずは単一品種のカベルネやメルロー、ピノ・ノワールを飲み比べてそれぞれの個性を確認してみよう」
といっぱしのワイン好きを演じる(?)ことができます。
上のようなセリフは、この本を読めば誰でも当たり前のように語られるようになることで、特別なことではありません。
まとめ
あとがきにもありますが、ワインを楽しむためには、「ちゃんと」味わおうと思わなければなりません。もちろん、眉間にしわを寄せて小難しく味わう必要はありません。
しかし、
「美味しい美味しい」
と、いままでは美味しいものを食べてる気になって、あまり深く考えずバクバクと口にしてきましたが、本当の意味で味わえていたのかな?もっと大事に味わって食べることも必要なのかな?と感じてしまいました。
ワインをちゃんと味わうことができるようになれば、今までは気づけなかった、出会えなかった美味しさに気づけるかもしれない!と気づかされた、何度でも読み返したいと思う良書です。