数学を勉強しなくてもよいから文系を選んだ私
たったこれだけの理由で理系ではなく文系を選び、人生の幅と可能性を自ら狭めた感のある私です。今考えると、実にもったいない!そう思わざるを得ないほど、数学という学問は美しく魅力的で、奥深いものです。そう思わせてくれた3冊をご報告したいと思います。
紹介する順番に読むことで、より理解度が深まること請け合いです。
1冊目:世にも美しい数学入門
数学者で「国家の品格」で有名な藤原正彦先生と、作家小川洋子さんの対談をまとめたものです。
「神様が作ったとしか思えない」(藤原さん談)
という、数学の隠れた規則や定理について語り、対談形式で小難しい話は一切なし。
数学 = 難しいもの
ではなく素晴らしく美しいものだということが分かり、目からうろこです。
藤原先生は、数学者にはある種の「ひらめき」が重要で、「ひらめく」ためには、「美に対する感性」が必要だと言っています。数学が美しいと思ったことはありませんが、まずはこの1冊を読むことで、
「数学は美しく芸術のようなもの」
と、考えをガラッと変えられます。
ちなみに著者の藤原先生は、数学者でありながら、著書では「国語がなにより大事」と言い切っています。この著書で藤原先生のことが気になったら、下記の2冊もおススメです。
2冊目:哲学的な何か、あと数学とか
そして次はこの1冊。
350年にも渡って未解決だった、「フェルマーの最終定理」を解決しようとする数学者たちのエピソードやその軌跡を、ドラマ仕立てで分かりやすく面白く感動的に読むことができます。
次の3冊目と重複する内容がありますが、「フェルマーの最終定理」についての概略をざっくりと把握することが出来ます。
この本を読み終えるだけでも、数学の楽しさや美しさを感じることができますが、より突っ込んで知りたいと!と知的好奇心を刺激されたのなら、3冊目に進みましょう。
3冊目:フェルマーの最終定理
2冊目の内容をより詳細に描いたものです。フェルマーの最終定理に挑む天才数学者達の人生を描くなかで、さまざまな数学のトピックを理解できます。読み応えがあり、常に本棚に置いておきたい1冊。
著者のサイモン・シンは、他にも暗号解読に関する本や、宇宙の創生についてのサイエンス本を出版しています。どちらもいままで知り得なかった内容を詳細に描いており、読みごたえはありますが、決して理解できない難しさではありません。
この本に夢中になった人は、他の著書にも手を伸ばしてみてください。
まとめ
何がきっかけで、どうしてこれらの本に手を伸ばしたのか、もはや思い出せません。
しかし、数学に苦手意識を持っていた私が、数学に秘められたドラマに魅せられ、関連本を読みふけるだけにとどまらず、サイエンス分野にまで手を伸ばすきっかけとなった3冊です。
ぜひ読んで欲しいです。