住宅ローン借り換え時の注意点

 

再度審査がある

A銀行からB銀行へ借り換えする場合。A銀行で一度審査に通っているから、借り換え先Bでも必ず通ると決まったわけではありません。A銀行で融資を受けた時と同様の審査を、再度受けなければなりません。

前回と今回の違いは、A銀行での返済実績も加味されるということです。A銀行での返済がたびたび滞っていたりすると、審査が通らない原因の一つとなってしまう可能性もあります。

担保割れの問題

購入当初は新築の物件だったので、金融機関の担保評価は高く融資に問題はなかったかもしれません。しかし、新築時は評価が最も高いですが、年数が経過することによって建物の評価は下落する一方です。担保評価が思うように出なければ、借り換えの審査が通らないこともあります。

担保評価(たんぽひょうか)~住宅ローン利用時~

費用がかかる

借り換えはタダでできるわけではありません。現在借りている金融機関から融資を受けるときに、どれだけ費用がかかったのか覚えていますか?主に以下のものが借り換えの際、再度かかります。

それなりのまとまった費用がかかることを忘れてはいけません。

住宅ローンの借り換え時にかかる手数料はどのくらい?

効果のない借り換えになってしまうことも

借り換えのメリットとは、現在適用されている借入金利よりも、金利が低くなることで、月の返済額・総返済額が減らせることです。長期に渡って返済生活を続ける人にとって、金利が低いことにこしたことはありません。誰しも借り替えを検討したいところでしょう。

しかし現在、変動金利を例にすると、金利優遇を受けることで1%を大きく切る超低金利時代です。それほど低い金利で借りられる状況では、借り換えをして金利メリットを受けられる人というのは、それほど多くありません。

都市銀行などで金利優遇を目いっぱい適用されて融資を受けている人が、ネット銀行への借り換えを検討したところで、金利差はほとんどありません。借り換えにかかる費用と労力を踏まえると、(*効果が全くないということはないですが)費用対効果はそれほど良くありません。

住宅ローン減税適用中に借り換えをした場合

借り換えを行っても、以下の2点の条件を満たしていれば、住宅ローン減税は継続できます。

  • 減税措置を受けている住宅ローンの借り換えであることが明確
  • 住宅ローン控除の要件に当てはまること

基本的には借り換えたことによって、住宅ローン控除の要件を満たさなくなった場合を除き、そのまま控除は継続されると考えて問題ありません。

住宅ローン減税の適用期間は、居住開始時点からカウントされます。例えば、借り換え時点で残りの控除期間が5年であれば、借り換え後の控除期間は当然5年となるということです。借り換えた時点から、あらためて10年間控除されるような、都合の良いものではありません。

まとめ

以上、借り換え時の注意点についてでした。

  • 無審査ではなく再度審査を受けなければならない
  • タダではなく結構な額の費用がかかる
  • 借り換えの効果が限定的になってしまう可能性も

上記3点が重要なポイントです。借り換えにかけるまとまった費用があるのなら、その分、繰り上げ返済を検討するのもいいでしょう。ダイレクトに元金を減らすことが出来るので、そちらの方が効果的かもしれません。充分検討してから借り換えを行いましょう。

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