売買契約後、金融機関に本申込みを行い、正式に融資が決定したとします。次のステップは、金銭消費貸借契約、略して「金消契約」です。今回は金消契約について解説していきます。
金銭消費貸借契約とは?
金消契約とは、金融機関とお金を借りる契約を交わすことをいいます。金消契約時までに、
- 変動で借りるのか
- 固定で借りるのか
- 元利均等か(【関連記事】住宅ローンの元利均等方式のメリットとデメリット)
- 元金均等か(【関連記事】住宅ローンの元金均等方式のメリットとデメリット)
を決めておく必要があります。金消契約時に、金融機関の担当者から改めて、上記4点の詳しい説明を受けます。内容に問題がなければ、署名・押印となります。
火災保険等のご案内
金消契約時には火災保険についての説明を受けます(【関連記事】住宅ローン利用時は火災保険加入が必須)。金融機関から提示される火災保険のプランにそのまま加入しても特段問題ありません。しかし、希望に合ったオーダーメイドの内容というわけではなく、あくまでも最低限の内容の保険内容です。
仲介をした不動産会社でも火災保険を扱える場合もありますし、知り合いに損害保険会社の知り合いがいるなら、事前に見積もりを依頼しておき、比較検討するのが良いでしょう。
金消契約時に準備するもの
金消契約時に準備するもの以下の通りです。
- 印鑑証明書
- 住民票
- 実印
- 預金通帳
- 通帳届出印
- 本人確認資料
- 健康保険証
- 売買契約書
- 手付金の領収書
- 収入印紙
上記は一般的なもので、新たに建築する際やリフォーム・リノベーションする場合の費用も借りる場合は、工事請負契約書など別途準備する必要があります。
注意事項
金消契約が済めばいつでも融資が実行できるということではありません。通常、金消契約から中2,3営業日を空ける必要がありますが、金融機関によって異なります。金消契約は金融機関の営業日しか行えません。当然、土日は行っていないのでご注意ください。いずれにせよ余裕を持ったスケジューリングが必要です。
また、金消契約日と決済日は通常、同じ月内で行いますが、タイミング的に金消契約が8月、決済が9月というように月をまたいでしまうこともあります。その際、どちらの月の金利が適用されるかというと、融資実行日である9月です。金利が8月と9月、同一であれば問題ありませんが、9月の金利が8月より上昇してしまうと、上昇した金利で融資が実行されてしまいます。ご注意ください。
まとめ
以上、金消契約について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?融資の契約も交わすこともできたので、不動産の購入も、ここまでくればあとはクライマックスの決済を迎えるのみ。金融機関としては、融資するにあたっての事務作業なので、淡々と進んでいきますが、借り手にとっては人生にそう何度もあることではありません。不明な点があればどんどん質問するようにしましょう。