以前オーストラリアの不動産事情については記事にしました。扱うものは同じでも、お国が違えば随分違ったものでした。今回はアメリカ不動産の取引事情についてです。
違いその1 役割分担がある
物件を案内する人と契約する人が別。役割が違う(日本では一緒)。お客さんを案内するためには、日本でいうところの、宅地建物取引士でなければならず、この免許・IDがないと物件の案内さえできません。
【 生涯の友達に、「医者」「弁護士」「不動産屋」を持つことが有意義の人生を送る秘訣 】
という、格言めいた言葉があるくらい、不動産業のステータスは高いです。
違いその2 IT技術を駆使したカギの管理
案内する物件の共用部分には、建築当初からキーボックス込みで建築されていて、アメリカいうところの宅建士が、免許・IDをかざすことでキーボックスが開く仕組みです。これらの行動はインターネットですべて記録されていて、どこの誰が何時に鍵を持ち出し、何時に戻しているのか鍵の動向が一目瞭然です。
日本では案内の依頼書をFAXで送ったり、カギを取りに行ったり、わざわざ開けに現地まで行ったりと、前近代的で不効率さは軽く怒りを覚えるほどです。
違いその3 ネット=本店
店舗を構えて営業している会社はどんどん減っていて、今までネット支店だったものが、今や本店になりつつあります。そして案内は現地集合・現地解散。インターネットが主流になってきているところまでは日本も同じ。ただ、現地集合・現地解散をしているところは日本ではまだまだ少ないと思います。
「対面して事務所に戻ってからが俺の本領発揮だ!」
と思ってる不動産会社や営業マンってまだまだ多いはずです。事務所まで来てもらい、車で案内して、その後また事務所に戻る・・・ということが当たり前のように行われているのが現状です。
違いその4 営業マンの違い
女性の営業マンが多いです。映画「アメリカン・ビューティー」(*若干ネタバレあるので、これから観る人は要注意)の主人公、レスタ―の奥さんは不動産営業マンで、あんな感じの人、多いんでしょう。女性営業マンはもっと日本でも活躍していいと思います。お客さんもスーツをビシッと着た男性が来るよりも、警戒感を持ちずらいし、女性ならではの視点とやわらかい雰囲気は、不動産営業に向いていると思います。
まとめ
なんでもかんでも欧米に「右に倣え」はどうかと思いますが、(お客様のためにも)良いと思ったところは、会社単位で始められる小さなことから積極的に取り入れていくべきだと思います。大きな一歩も小さな一歩から。高い社会的地位を獲得するには、高い職業倫理感を持っていないといけないでしょう。
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