物件購入希望者が側に置いておくべきは営業マンではなくアドバイザー

先日、お付き合いのある不動産オーナーから、

「ポータルサイトで見つけたマンションを見たいんだけど案内してくれる?」

とメールが届きました。

このオーナーさんは数年に1度、駅から近い築浅のマンションを購入し、賃貸に出しています。その都度、購入の仲介から入居者の募集、その後の管理を当社がワンストップで行っています。

さっそく調べてみたところ、案内可能だったので翌日にこの物件の案内をセッティングしました。

物件購入成功の秘訣とは?

担当者が誰になるかわからない

ちなみにこちらの物件。当社で扱っているものではなく他社の物件です。とはいえ、いまはどこの不動産会社の取扱い物件であろうが、レインズで全国の物件を探すことができ、お客様にご紹介することが可能です。

ポータルサイトで見つけた物件に問い合わせをした場合、自分で担当者を選べるわけではありません。できる営業マンであればまだしも、経験が浅い若手になるかもしれないし、仕事ができないボンクラがあてがわれるかもしれません。

一生に何度もあることではない高額な買い物の仲介を、ギャンブルで選ぶようなことはお勧めしません。

どんな担当者だったとしても「物件を購入する」というゴールにはたどりつけるかもしれません。しかし、やはり信頼できる担当者に安心して任せたいというのが、誰にとっても当たり前の心境なのではないでしょうか。

まずは担当者選び

ポータルサイトに出ている物件であれば、すべてとは言いませんが、大抵はレインズにデータが登録されていて、どこの不動産会社でもご紹介できることが多いです。

信頼できる担当者がすでにいるのであれば、まずはその人に見つけた物件が紹介可能かを確認してもらい、可能であればその人に案内してもらえばよいのです。

初めて会うどこの誰だかわからない人にいきなり仲介をお願いするより、すでに信頼関係を築けている人に依頼する方が、心理的なストレスも段違いのはずです。

ですから物件購入を思い立ったら信頼のできる担当者探し!まずはこちらを優先するべきです。よい人とお付き合いすることができれば、物件購入の成功は半分以上かなったようなものです。

「やめたほうがいい」とアドバイス

話が少し飛びましたが以下、このとき案内した物件の写真です。詳細を載せるわけにはいかないので、抜粋ですが。

共用部分廊下からの眺めです。

自転車置き場。全戸分はありませんが、8割9割はカバーできそうです。

25㎡弱の小さいワンルームなので、洗濯機置き場は玄関入ってすぐの扉の中にあります。

二口コンロはポイント高いです。一口だと大した料理は作れませんからね。

洗面台付きのユニットバス。これがちょっといただけない。

バルコニーの向こうには同じようなマンションが。向こう側の人とあいさつを交わすことができます。

人によってはこの物件をおススメすることもあるかもしれません。しかし、このお客様の過去の取引事例を踏まえると、あえてこの物件を購入することにメリットはないと感じたので、

やめた方がいいですよ

と、そのままお伝えしました。

気心知れた間柄ですし、長年にわたり信頼してお付き合い頂けている方です。無責任なアドバイスはできません。

オーナーさんのことを考えたうえでの本心からのアドバイス。こうした小さい積み重ねが、信頼関係を構築できた理由なのだと思います。

物件購入に必要なのは、どうにかして決めようと頑張る営業マンではなく、物件について客観的なアドバイスができるアドバイザーです。

アドバイザーの探し方

担当者との間に信頼関係を築いておくことができれば、不動産の専門家としての客観的なアドバイスを聞くことも可能となります。物件探しよりも、まずは担当者探しと書いたのには、こうした理由からです。

信頼関係はすぐには築けません。何度か顔を突き合わせ、交流することで少しずつ育まれるものです。

営業マンではなく、自分のために助言してくれるアドバイザーをお探しなら、まずは感じの良さそうな営業マンと、継続的なお付き合いをしてみることからはじめましょう。

とはいえ、営業成績に終われる営業マンです。2,3回案内しても決まらないようなら

「仕事にならない」

と勝手にフェードアウトしていく営業マンも出てくるでしょうが、自分の都合で離れていくような営業マンであれば、付き合う価値はありません。

彼氏彼女ではないのですから(笑)、パッと切り捨てて次にいきましょう。

Pocket