ランニング途中で偶然立ち寄った小菅修船場跡で、突然現れていろいろ教えてくれたボランティアの人に、
「長崎市内でここには行っとけ!的な場所ありますか?」
と聞いたところ、
「それなら造船所見学なんていいよ。駅からシャトルバスが出てるから申し込みば連れて行ってくれるよ」
と聞いたこともない情報を教えてくれました。小菅修船場跡についての記事はこちら↓をご覧ください。
というわけで、長崎最後の日はそこに行ってみることに決定。
三菱重工業造船所資料館へ
ネットで調べてみたところ、ボランティアの人が言っていたのは、三菱重工業造船所内にある、資料館見学のことでした。
こちらの資料館、確かに駅前からシャトルバスが出ていますが、事前に申し込みを行わなければなりません。当日申し込みも可能です。1日に6便バスが出ています。私は9時半からの第2便で行きました。
乗車するときに、入場券を支払います。
社内では三菱重工業の歴史DVDが10分ほど流されます。企業PRのつまらないDVDではなく、幕末から明治、大正、昭和と日本の近代化を担ってきた会社の歴史が、当時の映像とともに編集されていて、見入ってしまいます。ガイアの夜明けを見てるみたい。
造船所内の巨大建造物に圧倒!
一般道を造船所まで15分ほど。その後は造船所内の広大な敷地に入っていきます。ここからは写真撮影NGです。広い敷地内のため、構内バスが走っています。
敷地に入ってすぐの場所に、一般公開されていない世界遺産、
「ジャイアントカンチレバークレーン」
がその威容を表します。
これは港の対岸から撮影したもので、この足元をシャトルバスが通行します。この武骨な感じと、名前からしてカッコよすぎます。これを素敵だと思うのは男性だけでしょうかね。妻に写真を見せたら、
「クレーン見て何が楽しいの?」
と真顔で言われました。チッ、ロマンのわからないやつだな、と悪態をついときました。
近くで見るには造船所ツアーに参加するしかありませんが、バス車内でしか見れません。しかも停車するわけでもないので、デカさを感じることはできますが、ゆっくり鑑賞することはできません。
ただ、色々なところから遠目で見ることができるので、それでも十分堪能できます。私が泊まったホテルからは常に見えていたので、個人的には長崎港のシンボルだと思ってます。
ちなみにこのクレーン、1909年に建設された日本初の電動クレーンで、いまだに現役です。しかし、メンテナンスの手間も非常にかかるらしく、本来の意味での戦力になっているのかは分かりません。世話の焼ける年老いた人間国宝みたいなもんですね(笑)
このクレーン以外にも、現在建設中の大型船の脇を通りますが、デカさに圧倒されます。目の前一面がそりあがる壁のようで、こんな巨大なものが動くなんて、ホント信じられません。
資料館に到着
しばらくすると資料館であるこれまた世界遺産の旧木型場に到着です。
当時、鋳型製品の木型を作っていた工場で、木造レンガ造りの2階建てです。中には日本最古の工作機械や戦艦武蔵コーナーなどが展示されています。
入って右手には創業者の岩崎弥太郎像がお出迎え。本人も、自分が銅像にされて展示されるなんて、思ってもみなかったでしょう。
次のシャトルバスの発車まで約1時間。見どころはそれなりにあるものの、結構長いなあと思ってました。しかし、常駐している案内人が隅から隅まで、その時代背景含めて非常に丁寧に解説してくれるので、逆に時間が足らないくらい。もっと見ていたいと思いました。
壁のレンガも天井の木組みも当時のまま。
戦艦武蔵コーナー
あまり詳しくないのですが、戦艦武蔵はやはり好きな人が多いらしく、ここ目当てに訪れる人も多いようです。
何せ戦艦武蔵は国家機密だったらしく、写真がほとんど残っていません。武蔵関連は以下の写真しか残されていないそうで、今でもテレビで特集が組まれるたびに借りにくるそうです。
背後の電飾が映り込んでしまって、上手に撮れなかったのが残念ですが、撮影OKなので、ネットで探せばより鮮明なものが見ることができるでしょう。
まとめ
というわけで、急きょ予定を変更して(*当初はハウステンボスに行く予定だった)訪れた資料館ですが、非常に満足感は高いものでした。
長崎に訪れた時にはぜひ訪れて欲しいスポットの一つです。人類の英知が盛りだくさんで、不思議なもので活力が湧いてきます(笑)
【三菱重工業 長崎造船所資料館】
- 電話:095-828-4134(電話受付時間:8:30~17:30)
- 開館時間:9時00分~16時30分
- 休館日:毎月第2土曜、2018年12月29日(土曜日)~2019年1月4日(金曜日)
*事前申し込みが必須です。当日予約可能。