空室をなくす最適な方法は空室を作らないこと。つまり入居者に出来るだけ長く住んでもらうことです。可能な限り長く住んでもらえれば、空室になることもないし、定期的な家賃収入が得られるのです。オーナーとしては是が非でも!末永くお住まい頂くことが空室をなくすための最良の選択肢です。
良好な関係を築きながら末永くお住まい頂くためには、入居者に対して「ちょっとした」サービスを徹底することです。サービスといっても、たくさんのお金をかけてどうこうということではありません。ほんの些細な気遣いや思いやりを、分かりやすく入居者に伝えること、伝わるようにすることです。
例えば室内でちょっとした設備の故障があって、わずかでも入居者に迷惑をかけてしまったとき。
「大丈夫でしたか?ご迷惑お掛けしました」
このように直接電話して話してみる。また、入居時に「ご入居ありがとう」としたためた手書きの手紙と一緒に、ちょっとしたお礼の品を置いておくこと。更新してくれたときには「更新ありがとう、これからもよろしく!」と連絡を入れてみる。入居者の誕生日にお花を贈ったオーナーさんもいました。お花自体、そんなに高価なものではありません。だけど、入居者の方は「こんなこと彼氏にも今までしてもらったことありません!(笑)」と、とっても喜んでいました。
管理会社に任せているのでオーナーは余程のことがない限り、入居者とコンタクトを取る必要はありません。確かにそのとおりで、本来このようなことを行わなくても、誰に文句言われる訳ではありません。ただ、こうしたちょっとした心遣いを入居者に対してするだけで、入居者もオーナーの人柄に触れることができます。それだけで入居者の心理は全然違ってきます。
つまりオーナーの人となり「顔」が見えるような、管理・運営を心がけて欲しいのです。もちろん直接「顔」を見せに行く必要はありません(笑)し、何万もの費用をかける必要もありません。
「何かあったらいつでも言ってくださいね」
こんなちょっとした一言が、オーナーさんに気にかけてもらってる、と感じるだけで入居者は安心するのです。お金を払う側と受け取る側に過ぎなかった関係が、人間同士の付き合いに変わるのです。
一棟マンションを所有されているオーナーさんがいるのですが、そのオーナーさんは定期的に入居者を集めてホームパーティーを行っています。入居者同士の交流も生まれ、相場的に見れば決して安くはないマンションですが、みなさん喜んでお住まいになり入居者が途切れることがない人気マンションとなっています。そのようにして人間関係が出来たマンションでは、賃貸ではありがちな退去時の敷金トラブルになったりすることがほとんどありません。
いきなり、ホームパーティを開くオーナーさんを真似る必要はありません。まずはすこ~しだけ良い意味の「ちょっかい」を出してみる。そんな程度から初めてみたらいかがでしょうか?最も、そうしたオーナーからの配慮を全く好まない借主もいるのでご注意くださいね。