「かぼちゃの馬車」問題以降、スルガ銀行のさまざまな融資実態が明らかにされています。
しかし、ボロボロだな、スルガ銀行。
「住宅ローン」、実は不動産投資 スルガ銀、損失拡大か(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース https://t.co/XaGY7sGXaD @YahooNewsTopics— 楯岡悟朗@ #住宅ローンのしくみがわかる本 出版 (@gorotateoka) 2018年9月13日
こちら、発覚時に書いた記事となります。
スルガ銀行のローンを利用して投資用ワンルームマンションを購入した私
そんな記事を書いておきながらなんですが、会社員時代、スルガ銀行のローンを利用して、投資用ワンルームマンションを購入したことがあります。
会社員時代に初めて購入した投資用ワンルームマンションはスルガ銀行を利用した。確か金利は4.7%だったかと。それでも月々の賃料収入でペイ出来て、キャッシュも残ったから特に困らなかったけど。
— 楯岡悟朗@ #住宅ローンのしくみがわかる本 出版 (@gorotateoka) 2018年9月13日
物件の場所も確認せず、販売図面とそこに書かれていた
- 賃料
- 管理費・修繕積立金
- 年間の固定資産税額
から算出した利回りのみで購入を決めました。今だったら絶対にそんな買い方はしません。
なぜ投資用マンションを購入しようと思ったかの経緯は、以下記事で書いています。ご参考までにどうぞ。
購入してしばらくは安泰だったんです。金利は4.7%と確かに高いのですが、入ってくる賃料から、月々かかる費用と返済を差し引いても、結構な額がチャリンチャリンと私の財布に自動入金されていたのですから。
物件価格の100%融資でしたし、購入時に払ったのは諸経費だけ。支払った額で実質の利回りを換算したら40%!これは美味しいなあと思いました。
今の状況がずっと続くわけではない
でも、そんな状態が長く続くわけではありません。数年後、購入時から住んでくれてた入居者が退去してしまったのです。
その後、入居者が退去したら、当時の設定賃料では全く決まらず。大幅に賃料を下げてようやく決まった経緯があり。それでも月の手取りはあったからまだよかった。
— 楯岡悟朗@ #住宅ローンのしくみがわかる本 出版 (@gorotateoka) 2018年9月13日
当初設定していた賃料が高すぎたのが原因です。少し前は適正だった家賃も、いつのまにか割高な賃料となってしまっていたのです。
金融機関の融資は長期に渡ります。その期間中、購入時の条件でず~~~~っと賃料が入ってくる保証はありません。どうなるかは誰にも分かりません。
このような前提で考えると、長期の融資を受けることは大きなリスクであると認識しなければなりません。
不動産投資の一番のリスクは?
融資を受けて投資用物件を購入した人の一番のリスクは「空室」です。入居者が決まらず、賃料収入がなくても、当然のことながら毎月の返済は容赦なく行われます。
ただただお金が出ていくというのは、どうしようもないジリジリとした焦燥感に襲われます。私の場合、規模が小さいワンルームマンションだったから耐えられましたが、もう少し規模が大きい物件だったと思うと、ぞっとします。完全にデフォルトを起こしていたはずです。
不測の事態に備えて現金は準備しておく
カツカツで不動産投資をしてはいけません。「かぼちゃの馬車」の被害者オーナーの中には、1億2億の融資を受けながらも、現金が数十万しかない人も多くいたそうです。
そのようなオーナーにじゃぶじゃぶ貸し付けたスルガ銀行と、リスクについて十分な説明をしてこなかった不動産営業マンは当然、責められるべきです。
しかし、億を超えるほどの融資を受けることに対しての、責任と負担の重さを十分に認識しようとしなかったことに対する責任はオーナー側にもあるでしょう。
1年空室であっても、最悪どうにかなる程度の現金を準備のうえ、不動産投資は行いましょう。
まとめ
スルガ銀行でローンを受けた場合に限りません。どこの金融機関で融資を受けたとしても、最低限以下の2点はリスクとしてとらえておくべきです。
- 現段階の条件は変動すると認識する
- 不測のための現金は用意しておく
この2点を満たしていないのであれば(特に2.)、不動産投資を行うのは時期尚早です。