貸した方が良い物件

簡単にいうと、

「売りづらい・売りにくい物件」

「売ったら安く買いたたかれる物件」

です。どんな物件が当てはまるかというと、例えば再建築不可の物件が挙げられます。現在の建築基準法では、売却の対象となる土地が公道に2m以上接していなければ、家を建ててはいけないというルールがあります(*例外規定はあります)。

そうした再建築が出来ない物件は、仮にどんなに豪邸が建っていたとしても、一般の市場価格からは大きく下がってしまいます。なぜなら不動産を購入する人にとって、家を建てられない土地に価値を見出すことは非常に難しいからです。つまり土地に価値はほとんどなく、極端な話、建物だけの価値となってしまうので、安くしか売却できないのです。

しかし、上記のような物件であっても、賃貸であれば問題ありません。なぜなら当面の住まいを探す人にとって、その土地が再建築できる・できないは全く関係ないからです。売ったら安く買いたたかれてしまう物件であっても、人に貸すのであれば通常の物件と賃料に大きな差は出ません。そのような物件であれば、安い価格で売却してしまうより、長期的な保有を行った方が、収益面から考えると効果的な場合が多いです。

ただ、人に貸すに当たっては、ターゲットの層が求めるニーズに応じたそれなりのリフォームやリノベーションがどうしても必要です。その際の初期費用がいくらかかり、想定する家賃だと何年で回収できるかのシミュレーションが必須となります。そうしたアドバイスは不動産の活用に長けた不動産管理会社などに試算してもらうのが良いでしょう。

しかし、住まいを貸す対価として報酬を得るということは、例えどんなに規模が小さい物件だとしても、賃貸経営という事業を営むことです。細々とした入居者からのクレームや設備の修繕依頼もありますし賃料滞納のリスクもあります。また、空室リスクもあります。入居者が退去した後、すぐ次の借主が決まるとは限りません。退去後、最低限のメンテナンスで済めば良いですが、入居者の使用状態によっては、退去後のリフォームに多くの費用がかかる場合もあります。賃貸経営をこれから始める人にしてみたら、こうした作業やリスクは非常に煩雑でストレスに思うこともあるでしょう。

「人に貸して資産を有効に使いましょう」

「不動産投資で資産運用を」

と安易に不動産投資・運用を進める会社や担当者がいますが、上記に記載したようなデメリットが当然あるということを、メリット以上にしっかりと理解しておくことが重要です。そうした検討を疎かにして、安易に賃貸経営を始めてしまうと、

「確かに賃料は入ってくるようになったけど、トータルで収支を振り返ってみたら、かけた労力の割にはたいして実入りがなかった・・・」

ということになりかねません。

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