買い替えで住み替える
住宅ローンの返済がきつく感じるようになり、このままだと滞納が続いてしまいそうだと感じたら、いっそのこと売却してしまおうと考えるかもしれません。
ところが不動産会社に査定をしてもらったところ、どう好意的にみても3,000万中盤でしか売れそうにになかったとします。
ローン残高が3,500万だとすると、仮に査定通り3,000万で売れたとしても、500万不足します。
この500万を別途、用意できるのであれば売却は可能です。しかし、用意できなければ、買い替えという方法以外では売却することは出来ません。
借入金額を少なくするための買い替え
以下の借り入れ条件で住宅を購入していたとします。残債は3,500万で、現時点の査定価格は3,000万前後だとします。
- 当初借り入れ金額:4,000万
- 金利:0.875%
- 期間:25年
- 返済額/月:148,496円
- 現時点の残高:3,500万
単独で売却することは残債の関係で出来ませんが、売却損500万を上乗せし、新規に物件を購入、新しいローンを組みなおすことで借入金額を減らし、以下のように月の返済額を抑えることができます。
- 新規購入物件:2,000万
- 借り入れ金額:2,500万(*残債500万含む)
- 金利:0.875%
- 期間:30年
- 返済額/月:63,186円
今までの物件よりも、広さや築年数、立地など物件としての条件は悪くなりますが、いまのままでは競売・任意売却になってしまうことを考えれば検討すべきでしょう。
借入金額と併せて、返済期間も伸ばすことで、返済額が半分以下となりました。これが買い替えの効果です。
買い替えの注意点
すでに滞納を繰り返しており、金融機関から督促状が届いている状態では買い替えは不可能です。滞納履歴があることで、融資審査が否決されるからです。買い替えを考えるなら、滞納の予兆を感じた最初の段階です。
こうした早め早めの対応が、競売という最悪の結末を避けるのです。
まとめ
返済がきつくなった場合、最適な対応は・・・
買い替え > 任意売却 > 競売
です。
買い替えをアドバイスできるのは、住宅ローンと不動産売買の知識、双方を兼ね備えた人でなければできません。常日頃から、助言してもらえる不動産の専門家を見つけておきましょう。
住宅ローンのしくみを理解する
購入の初期段階から、住宅ローンのしくみを理解し、自分にとって無理のない物件を購入することが、滞納しない最大の予防策です。
転ばぬ先のつえではないですが、自分を助けるのは自ら蓄えた知識がもたらす「知恵」です。