貸すか売るかの判断は?

所有している不動産の活用に悩むオーナーに、

「貸した方が得です。売ったら損します」

「貸してたら損するだけです。売るべきです」

と、単純な損得勘定だけで判断できるとは限りません。

そもそも不動産というのは、所有に至った経緯(両親から譲り受けた)や物件に対する思い入れや愛情の度合い(家族の思い出、離婚)によって考え方がガラッと変わります。そのあたりのオーナーの心情や相談に来られた事情などを踏まえて考えなければいけません。

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ただ、金額的に損か得かだけで判断をつけたいというならば、売却した場合の手取り金額と、貸した場合の更新に至るまでの2年の手取り金額を比べてみてください。以下にその手順・考え方を解説していきます。

2年間の賃料収入-必要経費=手取り額、の算出

まずは簡単で構わないので、2年間での賃料収入の合計がいくらになり、(*ローンが残っているならば)月々の返済とその他の支払総額(*マンションなら管理費・修繕積立金、固定資産税、修繕費用など)を算出してください。収入から支払額を差し引くことで、物件の収益力が把握できるはずです。

手取り額がどのくらいかを把握

手取りはおろか、持ち出しが生じているようならば、売却を考えてみても良いでしょう。また、利益がプラスだったとしたら、かけた労力に応じたものとなっているかを冷静に考えてみましょう。

「あれだけ動いてたったこれだけ!?」

ということもあるかもしれません。

何年間貸すことで売却価格とイコールになるか?

2年間で得られる利益がどのくらい持ち続けることで、その時点で売却した価格に追いつくかを考えてみましょう。例えば2年間の単純利益が100万だとしたら、その時点の査定価格が3,000万だとすると、30年持ち続けることでイコールになるということです。その期間をどう考えるかということです。

まとめ

もちろん、2年以上住み続ける入居者もいれば試算も変わってきますし、設備の修繕でより費用がかかるかもしれません。現時点で売却できる価格が今後長期に渡って維持されるとも限りません。ざっくりではありますが、こうした試算を行うことである程度の判断を付けることができるのではないでしょうか?

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