不動産会社を訪問したら分かること

「不動産の売却をお願いするならば、専属もしくは専任媒介で依頼する方が良い。ただし!その不動産会社が信頼に足るのであれば」

「信頼に足るということは要するに、当たり前のことを誠実に愚直にやってくれるかどうか」

というようなことを、以前「専属専任&専任媒介と一般媒介、どちらが良いのか?」という記事で書きました。

その会社が信頼できる会社かどうかを判断する方法なんかも書きましたが、ある程度時間がかかってしまうのが難点です。もっと入口の段階(相談)でそうした不動産会社を探すことは出来ないでしょうか?

そう思った時に一番簡単なのが「一度気になる不動産会社に直接行ってみる」、というのがなにより手っ取り早いでしょう。通勤の際、いつも目につく会社でも良いし、「いつもオッサンが一人でお茶飲んで新聞飲んでるだけだけど、商売大丈夫なのかな?」というような、別の意味で気になるところでも、自分の興味の赴くまま、どこでも良いと思います。そこで実際に相談してみることです。

親切丁寧にアドバイスしてくれるところもあれば、すぐに仕事に結び付かないと分かると態度が豹変するところ。アドバイスにまったくならないトンチンカンな回答をするところもあれば、素晴らしい助言をしてくれるところなどなど・・・「人によって全然違うな」ということが実感できると思います。そうやっていざと言う時に頼りたい不動産会社の目星を付けるために、直接行ってみるのです。

「不動産会社に相談に行く」

という行為は確かに心理的な圧迫が強いと思います。「それが(不動産会社を訪問すること)簡単に出来れば苦労しない」のかもしれません。不動産という高価な商品を扱っているため、スーパーのように気軽に入れる存在ではないかもしれません。

また、テレビや映画、漫画などで一度は「悪徳不動産屋」という存在を見たことがあるでしょう。クレームがどうしても多くなる業界ですから、それらのイメージも相まって、不動産屋に良い印象を持っている人ってあまりいないと思います。もちろんイメージ先行なだけで、善良な素晴らしい不動産会社もたくさんありますが、そうした悪いイメージが不動産会社とお客さんの間に高い壁を作っているのは事実です。

インターネットでなんでも出来る時代になりました。個人的な意見としては、近い将来不動産取引もインターネット上で完結する仕組みが出てくると思ってます。しかし、現状は不動産会社を通さずに取引を行うことはほとんどありません。必ず接触しなければなりません。どうせ一度はコンタクトを取らなければいけないのであれば、早い段階から積極的に接していくのが良いですよ。

売却に関して話せば、相談から販売を開始して成約し、最後の引き渡しまではどんなにスムーズに取引が進んだとしても1か月、2か月はかかります。売主の事情によってはそれこそ年単位でのお付き合いになるかもしれません。長期間対応してもらうに足る、信頼の置ける不動産会社を早いうちから見つけておくことがなにより重要だからです。

今までの不動産会社は取引が終われば「はい、さようなら」というその時だけのお付き合いに終始していました。「不動産会社とはそういうものだ」と、お客さんはじめ、不動産会社もそう認識している人が多かったです。

しかし最近では、

単身の賃貸 → 結婚して少し広めの賃貸 → 子どもが産まれたのを機に自宅購入 → 子どもが独立。売却してコンパクトなマンション購入

このように人生における節目節目の不動産取引のパートナーとして、お客さんと生涯に渡ってお付き合いを願う不動産会社も増えてきました。またお客さんも取引のたびに不動産会社を探すのではなく、昔からの付き合いのある、信頼できる不動産会社に任せたいと願う人が多くなってきているようです。そうした長い観点で不動産会社を探すことを心掛けてみるのも、不動産会社を色々な視点から観察することが出来て良いと思いますよ。

何をするにせよ、トライ&エラーはつきものです。不動産取引をエラーするわけにはいきませんが、不動産会社選びはどんどんトライして、エラーを恐れずに信頼できる不動産会社を是非見つけてください。結果、生涯に渡って付き合えるところが見つかれば、こんな素敵なことはないと思いますよ。

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