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物元(ぶつもと)~物元業者の業務内容と重要性などについて~

 

物元(ぶつもと)とは?

売主と媒介契約を交わし、物件の販売窓口となっている不動産会社のことを「物元」と呼ぶ。不動産業者間で使われる用語で、一般に使用されているわけではない。

【使用例】私が買い手側の仲介として、金額交渉を物元業者に依頼しているが、思うようにいかない状況を上司に報告するケース

物元の担当いわく、こちらのお客さんの要望を売主さんがなかなか承諾してくださらないようです。。。
上司
力のない物元だな

物元業者の業務内容

物件の調査

登記簿謄本を法務局で取得し、物件の権利関係を調べることからはじまり、前面道路の種別(*道路種別)・幅員・接道距離、上下水道・ガス管の埋設状況。マンションであればこれらに加え、管理会社から重要事項調査報告書を取り寄せ、マンション管理状態を調査します。その他、物件近隣に嫌悪施設がないかや、都市計画情報を調べるなど、調査内容は今挙げたもの以外、多岐に渡ります。

図面作成

調査した内容を踏まえて販売図面を作成します。

各種媒体へ情報掲載

スーモやアットホームなどのポータルサイトへの掲載や、新聞折込広告、レインズで広く物件の情報を拡散させ、広く購入希望者を募ります。

契約書、重要事項説明書の作成

ただ、大手仲介業者は、例え買い手側の仲介であっても、自社フォーマットで作成した契約書書類で契約を交わしたがる傾向が強いため、必ずしも物元業者が書類を作成するわけではありません。

成約に至らない場合の価格変更の提案

売れない場合の多くは金額の場合がほとんどです。販売していく中で得た情報(*問い合わせ状況や内見数の数や内見時のお客さんの反応)をもとに、販売価格の見直しを提案します。

以上がメイン業務。

なぜ物元業者になりたがるのか?

専属専任専任媒介で媒介を受け物元業者になることができれば、直接自社で買い手を見つけることができなくとも、レインズを介して他社が買い手さんを連れてきてくれます。

買い手・売り手双方から仲介手数料をもらう(*両手)ことはできませんが、売主からの報酬は最低限確保出来るので、どこの不動産業者も物元になりたがる。

ただ、現状は湯水のように広告宣伝費を使える大手にいきがち。

囲い込みを行うのは物元業者

物元業者(特に専属・専任)は取引を左右する司令塔。他業者が誰よりも早く買付を出していたとしても、物元業者が見つけてきたお客さんがあっさり優先されたり、自分のところのお客さんの結論が出るまで、案内をさせてもらえなかったりすることもあり。悪い言い方をすると独裁者のよう。囲い込みを行うのは物元業者。

物元業者の重要性

物元業者の重要性については、こちらの記事をご覧ください。

長崎駅の土地・マンション・戸建相場を調べてみた

先日、年に一度の社員旅行で長崎に行ってきました。すごくよかったです。特に司馬遼太郎の「竜馬がゆく」「坂の上の雲」が好きな人は、見どころが多く私同様、楽しめると思いますよ。

 

 

詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。

長崎観光まとめ~軍艦島はじめ世界遺産を巡る旅~

書きたいことがたくさんあったので、結構なボリュームになってしまいました。不動産関連の記事より力入れて書いたかも(笑)

ホテルは稲佐山の中腹辺りでしたが、市内観光をするたびに長崎駅前まで来ていたので、わずかな時間でしたが、結構なじみのある場所となりました、長崎駅。

というわけでせっかくなので長崎駅付近の不動産相場を調べてみようと思いました。

いつものように注意事項です。

  • 情報は調査時の状況となります
  • 成約情報は調査時点から1年前です
  • 複数の不動産会社から出ている物件はまとめていません。例えばAという物件が不動産会社a,b,cから出ていたとすると、件数は3件とカウントしています。
  • 平均坪単価を算出するにあたり、小数点以下は切って計算しております。今回は坪単価が低く、物件数も少ないので、小数点以下も含めて計算しております。

土地の情報

駅からの距離は考慮に入れていません。

土地の売り情報

  • 件数:21件
  • 最高値(坪単価):35.2万
  • 最安値(坪単価):0.4万
  • 平均坪単価:9.8万

21件の売り情報があります。一番坪単価が高い土地は駅から43分です。駅からの最短距離の物件は6分で、逆に最長距離は113分です。この113分の物件が、坪数が大きいので、最高値物件となります。

土地の成約情報

成約情報ありませんでした。

実は成約情報というのは、成約した不動産会社が任意に登録するものです。登録は推奨されていますが、強制ではありません。

情報を共有するという認識がまだ浸透していないのかもしれません。そもそもそんな情報を必要としていないから、成約情報など登録していないのかもしれません。

土地のまとめ

売り物は21件とありますが、駅からかなり遠い土地がほとんどです。駅近の土地は、恐らくすぐ決まってしまい、市場に出すまでもないのでしょう。

レインズで見た限りですが、情報を出している不動産会社の数は多くありません。2,3の不動産会社が物件を取り仕切っているようです。

マンションの情報

駅からの距離は考慮に入れていません。

マンションの売り情報

  • 件数:8件
  • 最高値(坪単価):135.0万
  • 最安値(坪単価):45.2万
  • 平均坪単価:80万

最高値物件は駅徒歩5分の70㎡オーバーのファミリーマンション。最安値物件はワンルームのオーナーチェンジ物件。オーナーチェンジ物件が安い理由はこちらをお読みください。

オーナーチェンジ物件が居住用の物件より安い3つの理由

そこまで駅から近くはないですが、1,000万台でそれなりのマンションが購入できそうです。

マンションの成約情報

  • 件数:7件
  • 最高値(坪単価):127.8万
  • 最安値(坪単価):40.6万
  • 平均坪単価:89万

駅近マンションは結構いい金額してます。部屋の広さが100㎡近くなると、価格も4,000万近くになります。

マンションのまとめ

売り出しの坪単価と成約坪単価が近いので、市場で取引されるマンションの坪単価は80万台が相場でしょう。駅近マンションんがお手ごろ感がありますね。

戸建の情報

駅からの距離は考慮に入れていません。

戸建の売り情報

  • 件数:10件
  • 最高値:3,730万
  • 最安値:238万
  • 平均坪単価:未測定

1,000万以下はおろか500万以下の戸建も数件あります。当然駅から遠く、築年数は古いものが多いですが、外国人観光客相手の、民泊事業なんかできないでしょうかね。

タクシーの運転手さんも言ってましたが、観光収入がデカいそうです。世界遺産や歴史建造物がたくさんあり、実際に外国人観光客を見ない日、見ない時間はありませんでしたから、安い戸建を仕入れることができれば面白いと思いました。

戸建の成約情報

  • 件数:4件
  • 最高値:2,600万
  • 最安値:420万
  • 平均坪単価:未測定

戸建のまとめ

1,000万後半から2,000万中盤でそれなりの戸建が買えるでしょう。ただ、駅から近い物件はほとんどなく、2,000万台の戸建も、基本は車移動が必要なエリアにあります。

1,000万以下は、建物が古く駅からもかなり遠いという物件です。

長崎駅まとめ

長崎駅のまとめでした。

市内は建物も多く取引が活発に行われていると思っていましたが、市場の情報は予想以上に少ないです。

地元の不動産会社にヒアリングしたわけではないので、私の予想にしかすぎませんが、ネットを使って情報を広げる、といったことが積極的に行われていないのではないかと。

レインズに登録されていない

まずなによりレインズに販売図面が一切登録されていません。土地も戸建もマンションも、です。関東では図面の登録は強制ではないですが、ほとんどの物件で販売図面が登録されていて、自由に情報を取り寄せることができます。

しかし今回調査した長崎駅の物件は、不動産会社に電話をして図面をもらわないといけません。多分、FAXで。

そうした一連の行為は非常に面倒なので、図面が登録されていないと、それだけで資料を取り寄せようとしない不動産会社も多く、物元の不動産会社からすると、販売機会の損失となってしまうからです。

また、レインズに掲載されている情報の質も低いです。駅から徒歩1分とあったので住所を見てみたらなぜか佐賀県の物件だったり、車で15分行くエリアだったりと、記事書いてて困惑しました。

「この情報は本当なのか?」

と。

昔ながらのやり方が主流?

こうしたことから恐らく、物件情報をネットを利用して拡散して、広く買い手を募るというやり方で取引が行われているのではなく、昔ながらの不動産業者のやり方で取引が行われているのではないでしょうか。

つまり不動産を買いたいと思ったら、付近の不動産会社に飛び込んで、そこで紹介を受けた物件のみを検討するといったようなやりかたです。

不動産業者間で多少の物件のやり取りは行われるでしょうが、機械的にやるというよりかは、人と人とのつながりで物件情報をやりとりしていると思います。

増える空き家を少しでも減らすために必要なこと

これもタクシーの運転手さんから聞いた話ですが、最近では空き家が増えてきているようです。歴史のある素晴らしい街だと思うので、非常のもったいない話です。

周囲の不動産会社がそうなので、ある一社だけネット活動を推進したとしても意味がないと思いますが、しかし。もっとインターネットを活用し、物件情報を広くアピールすることができれば、物件も流通し、空き家率を下げることに多少つながるのではないかと思います。

空き家の原因は色々ありますが、一つは

「うちの家なんて売れないから」

という一種の「諦め」です。

そうした「諦め」をなくしていくには、もっと物件をアピールして、多くの人に魅力が伝わるような販売をしていくことで、少しずつなくなっていくのではないかと私は思います。

長崎駅からは以上です。

不動産会社の些細な対応一つで結果が異なるというお話

不動産会社のほんの些細な対応で、その会社に依頼した売主さんやオーナーさんが成約に至るきっかけを失ってしまうというお話。

不動産オーナーから直接、売却や空室募集の依頼を受けた不動産業者のことを、物元業者と呼んでいます。

みなさんがA社に案内してもらった物件はすべてA社が物元業者というわけではありません。他の不動産業者が依頼を受けて募集している物件かもしれません。

A社が物元の物件であれば、内見する際の手配は簡単です。

<居住中の場合>

  • オーナーに連絡をして、内見の依頼や都合のよい日時の確認

<空室の場合>

  • A社がカギを預かっていることがほとんどなので、自由に内見できる

 

反対にA社が物元ではない、B社の物件に内見を希望した場合、ちょっと面倒です。

<居住中の場合>

  • B社に内見の希望を伝え、B社がオーナーに内見の依頼や都合のよい日時の確認

<空室の場合>

  • 現地にキーボックスを設置して番号を教える「現地対応」
  • B社による立ち合い
  • B社もしくは近隣業者までカギ取り

居住中の場合は、A社が物元であろうがなかろうが、間にB社が挟むだけなので、あまり変わりありません。問題は空室の場合です。

 

案内する側(A社)が楽な方法

空室の場合、対応方法が上記のように3つありますが、案内する側からすると最も楽な内見方法が「現地対応」です。なぜなら、おおよその時間を決めてさえすれば、いつ内見に行ってもいいのです。お客さんが遅れようが、時間が変更になろうが、誰に気兼ねする必要はありません。

これがB社による立ち合いだと、約束の時間に待ってくれているので、遅れる際にはなんらかの連絡が必要です。万が一大幅に遅れてしまって、B社の担当者に次の予定があった場合、その日は内見できなくなってしまう可能性もあるのです。

内見する物件がその物件だけであれば、遅れることも不測の事態もほとんどありません。しかし、同日に複数の物件を内見する場合、一件一件にかかる内見の時間や道路状況によって、予定より大幅に時間が遅れることはよくあります。

そんなとき、現地対応であれば、いくら遅れようが問題ありませんし、次の内見時間を気にして慌てることもありません。よって、内見させてもらう立場としては、現地対応が一番ベストなのです。

B社の最悪な対応は?

最悪な対応はカギ取りです。

「カギを取りに来てください」

というやつです。何度も書きますが、これは最悪です。

B社が内見する物件から歩いて数分とか、そんな距離ならなんの問題もありません。どうせ物件行くんですし。しかし、物件から数駅離れている会社に、取りに行くだけで15分もかかるようだと、案内する側に大きな行動の制限がかかります。

上でも書きましたが、案内する物件がそこだけであれば、これもやはりそれほど問題ではありません。ただ、複数の物件を案内する場合、カギを取りに行き、案内した後は、またそれを返しに行かなければならないのです。それにお客さんを付き合わさなければならないのです。要するにすごいめんどくさいのです。

内見するのが面倒だと・・・

オーナーの機会損失に繋がります。

A社が見繕った複数の物件を案内するとします。そのうちの一つ、B社の物件は駅から2,3駅離れたB社までカギを取りにいかなければなりません。その物件をどうしても見たいとお客さんに言われたわけでなければ、また、その物件がお客さんにピッタリだと思えなければ、A社は案内効率を考えて、その物件を内見候補から外してしまうのです。「現地対応」であれば、A社は内見するでしょう。なぜならめんどくさくないし、気楽に内見することができるから。

オーナーさんから預かったカギを大事に管理するのはもちろん重要なことです。しかし、悪意ある書き方をすれば、

「案内したければカギを取りに来い」

と呼びつけて、結局は第三者に貸し出すのですから、現地対応と状況的にはあまり変わりません。誰が何時に内見したかをしっかり管理してさえいれば、現地対応で問題ないはずです。カギ取りの不動産会社は結構多いのですが、わざわざカギを取りに来させる合理的な理由が何度考えても見つかりません。

これはB社に売却もしくは募集を依頼したオーナーにとっては、大きな機会損失につながります。カギ取りでなければ内見されたかもしれないのですから。物件は多くの人に内見してもらっても、契約できるのはその中の一人だけです。

しかし、内見する人の母数が多ければ多いほど、成約に至る可能性は高くなります。見てもらってなんぼです。A社含めお客さんを案内してくれる他業者が、できるだけ案内しやすいような環境を整えることが、物元業者であるB社の役割です。

一見するとこんな些細な点でも、物元業者の対応一つで、結果が異なりますよ、というそんなお話でした。

仲介業者(ちゅうかいぎょうしゃ)

不動産業の主要業務の一つである、仲介をメインに行う業者のことです。仲介業者について解説していきます。

 

仲介業者の業務内容

「物件を買いたい(*借りたい)」

というお客さんの条件を聞き、該当する物件を紹介・案内し、取引をまとめるのが買い手(*借り手、以下略)側の仲介業務(客付)。

「物件を売りたい(*貸したい)」

というお客さんの、売却のお手伝いをするのが売り手(*貸し手、以下略)側の仲介業務(物元)。上記2点が主な業務内容となります。

取引をまとめた成功報酬として、仲介手数料があります。売り手側、買い手側、両方の仲介を行うことも可能で、取引をまとめることが出来れば、仲介手数料は双方からもらえます(両手)。

仲介業者に必要な資質とは?

不動産売買の仲介をする際は大きな金額を扱います。ダイナミックでそれだけにやりがいを感じますが、反対に恐怖感もあります。売り手や買い手は不動産を売ること・買うことによって、人生を転回させようとします。万が一、そこで失敗などしようものなら・・・と考えると怖くて怖くて・・・。

ビビって仕事が出来なくては困りますが、全く恐怖を感じないというのもまた問題です。背後にそうした恐怖感、重責を感じるからこそ、きちんと仕事をしようとするわけです。

経験談として

駆け出しの頃、とある物件の決済がありました。売主・買主さん双方ご高齢で、あまり細かいことを言ったりする人たちではありませんでした。決済当日、買主のおばあちゃんが、銀行印と通帳を持ってくるのを忘れてしまい、慌てて自宅まで取りに戻りました。

無事お金を振り込むことは出来ましたが、法務局が開いている時間に所有権移転の書類を持ちこむことが出来ずに、翌日改めて移転登記手続きをすることになりました。私は「やれやれ」とのんきに考えていたのですが、事務所に帰り責任者に報告したところ、大激怒されました。

「もし売主が悪意を持って、誰か第三者に登記を入れていたらどうするんだ!?」

「お金払ってるのに(*買い手に)所有権移転が正常に行われなかったら、お前は責任を取れるのか!?」

と。ことの重大性を初めて認識して青ざめたことがあります。売主さんの人柄から、そのようなことは絶対にするはずないと思っていましたが、やはり心配です。じりじりと翌日まで不安な気持ちで待つしか出来ませんでした。この時程、翌朝が待ち遠しいと思ったことはありませんでした。無事移転手続きが出来たと報告があったときは、身体の力が一気に抜けて、一日仕事にならなかった位です。

まとめ

人一人の人生を狂わせることはなかなか大変ですが、不動産取引においては起こりえてしまいます。その可能性を考えると、やはり携わる人間のモラルや人間性はもとより、恐怖感を持っておくことが仲介業者には何より大切なのではないかと思います。

【不動産売買】客付(きゃくづけ)

業界用語。物元業者が媒介を受けている物件に、自社のお客様を紹介・案内し、物元業者と共同で一つの取引をまとめる、もしくはまとめようとする行為。

「客付業者」とは、客付をした不動産業者のこと。物元業者を売主側仲介業者とすると、客付業者は買主側仲介業者という。

内見時、どのような対応がよいのか?

物元業者の内見対応方法のランキング

  1. 現地対応
  2. 立ち合い
  3. カギ取り

です。以前にも書きましたが、物件近くの会社にカギを取りに行く分にはなんら問題ありませんが、物件から2,3駅先の会社までカギを取りに行くなんて、全く合理的じゃないし、すごく面倒です。

内見するのがその物件だけだったり、お客さんが指定した物件、もしくは是非内見してもらいたい物件でなければ、積極的に内見しようとは思いません。些細なことですけど、これは事実です。

オーナーさんから依頼を受けた不動産会社の一番の責務は、成約に至らしめることです。それには自社だけではなく(*自社で決まれば万々歳でしょうが)、他社の協力のもと、多くのお客さんの目に触れられるべき努力しなくてはなりません。多くの人に見てもらうことで、成約に至る可能性は高まります。

他社に如何に労力なく、気楽に見てもらえるか?を考えれば、

「カギを取りに来い」

なんて方法が取れるはずはありません。ですから気楽に内見することができる「現地対応」が1番です。

物元業者の立場からすると・・・

上記は案内する側からの順位ですが、物元業者から見た際の内見の対応順位は少し異なります。

  1. 立ち合い
  2. 現地対応
  3. カギ取り

カギ取りが最下位ということに違いはありませんが。。。

他業者の内見に立ち会う理由

にも書きましたが、オーナーさんから物件の売却や空室の募集を依頼された立場として、内見がどうだったかという情報提供は行うべきです。お客さんがその物件を選ばなかったのなら、

  • なぜ?
  • どうして?
  • 何が悪かったのか?

結果だけでは分からない貴重な情報を、内見に立ち会うことで得ることが出来ます。ただ、断られるにしても、

  • 部屋に入った瞬間ダメだったのか?
  • 室内をさんざん見た挙句ダメだったのか?

によって、今後の募集作業の戦略を考えることができます。

立ち会うことで得られたこうした情報を、オーナーにフィードバックし、今後の販売&募集活動に反映させるのが、オーナーから直接依頼を受けた不動産会社の重要な仕事です。

とはいえ、案内があるたび立ち会うことができないこともありますし、急に内見したいという依頼も入ってくるかもしれません。

「立ち合いに行けませんので、後日にしてください」

なんてことだと、成約に至るきっかけを一つ減らしてしまう機会損失です。また、物件が遠方だと即座に対応できないこともあります。そうしたときのために、立ち合いだけではなく、現地対応でも応じられるよう、備えておくべきです。

仲介手数料割引会社に依頼する時の注意点

仲介手数料が無料、もしくは半額にする不動産仲介業者が増えてきています。大手不動産会社が仲介手数料を値引きすることは、よほどのことがないかぎりありません。なので、非・大手の不動産会社としては、身を削る形となりますが、大手不動産会社にはない、大きな武器を手にした形です。

仲介手数料が安くなるという認識を持つお客さんも増えてきました。選択肢(*不動産会社の)が増えたのは一般消費者にとっては良いことだと思いますが、この仲介手数料無料or半額の不動産会社を選ぶ際には注意も必要です。以下にその2点を解説します。

1.不動産会社の乗り換えはタブー!!

例えばこんなケースです。

例) Aさんというお客さんが、大手不動産会社BでCという物件を紹介してもらいとっても気に入りました。そこでAさん、仲介手数料が無料(半額)にしてくれる不動産会社Dがあることを耳にし、案内してくれたBではなくDを通して購入しようとしました。

気持ちは分からないでもないですが、この行為は基本的にタブーです。BがCの物元不動産会社だったとしたら、そもそも受け付けてくれません。どこからがタブーかというと、明確に決まりがある訳ではありませんが、以下の3点は特に気にする必要はないでしょう。

  1. 不動産会社を訪問し相談に乗ってもらった
  2. 物件を紹介してもらった
  3. 案内をしてもらったが気に入った物件はなかった

NGなのは上記、例)のような、案内をしてもらい、なおかつその物件が気に入り、購入をしようとした場合です。別にこうした行為が法律で禁止されているわけでもなんでもありません。不動産仲介のマナー・礼儀のようなもので強制力はありません。なかにはマナー知らずの行儀の悪い不動産会社も存在します。

「気に入った物件があれば当社までご連絡ください。必ず手数料半額以下でお手伝い致します」

と謳ってあるような会社です。要するに、

「他社で見た物件でも、当社にご連絡頂ければその後の手続きは当社が安く請け負います」

ということで、つまり「横取り」です。こうなってくるともう不動産会社ではなく、はたして何屋さんになるのでしょうか?最近では

「他社で案内を受けた物件は受け付けかねます」

とサイトに但し書きの記載があるところが多いです。仲介手数料を安く済ませたい、という希望を持つことはなんらおかしなことではありません。ただ、少なくとも案内からそうした会社に依頼するようにしましょう。

2.欲しい物件が取られてしまう可能性がある

基本的に、仲介手数料値引き会社は、客付(買い手側の仲介会社)の不動産会社であることがほとんどです。売り手と媒介契約を結んだ、物元(売主側の仲介会社)の不動産会社ではありません。物元の不動産会社は、両手取引を目指すのが通常です。

これはどんなケースでも言えることですが、例えば客付の不動産会社Aと、物元の不動産会社Bが同じタイミングで物件Cを案内し、双方のお客さんが気に入った場合、当然Bは自社のお客さんを優先する、ということです。仲介手数料が安くなることは確かに大きなメリットですが、上記のようなデメリットもあるという認識は持っておくべきです。

一番言いたいこと

結局何が言いたいかというと、

「正規手数料を払っても惜しくない!」

と思える不動産会社に出会えること、思ってもらえる不動産会社が増えることが、誰にとってもハッピーな結果になるということです。

共同仲介(きょうどうちゅうかい)

物元業者と客付業者が共同で、一つの取引をまとめることを、「共同仲介」といいます。

契約書と重説は、売主と媒介契約を結んでいる物元業者が作成することがほとんどです。物件を販売するにあたり、色々と調査をしているからです。契約前に重要事項説明を行うのも、契約書の読み合わせなど、契約の場を取り仕切るのも、一般的には物元業者のことが多いです。

P3020575

取引を「共同」で行うという意味なので、後にトラブルになったとしても、客付業者も仲介責任を逃れることは出来ません。他社の作成した書類が元で、トラブルになってしまってもつまらないので、客付け業者としても、自社で作ったのと同じように綿密なチェックをすることが求められるのです。

抜き(ぬき)

専属専任専任媒介で依頼を受けている窓口となる仲介業者を介さずに、物件の所有者に直接、「当社にお客様がいるのでうちにお任せ下さい!」とアプローチを行い、媒介契約を他社から自社へ移させようとする行為をいう。ルール違反だが、未だに当たり前のように横行している。賃貸業界ではそれがまっとうな営業活動だと信じ込まされている会社も多い。

媒介契約の期間は通常3か月なので、レインズなどで契約期間を確認の上、契約満了間近で所有者に飛び込むなど、各社工夫を凝らしているような現状。

抜かれる方が悪いのか?

「売り手さんの信頼を得るような関係をしっかりと築けていれば、なんの連絡もなく他社に媒介を切り替えることなどない」

と思います。いきなり乗り換えられるなんて、よほど信頼されていないことの証明にしかなりません。過激な言い方をすると、

「抜かれた方もちゃんとやっていたのか?」

と思ってしまいます。ただ、抜く方が完璧に悪いのにも関わらず、物元にその責任の一端を押し付けるのはとんでもないことです。事情があって金額の見直しが出来なかったり、物件自体に難があるため販売に苦労したりと、半年、一年と売れないことなどざらです。

「お客さんいますから!」

と言うセリフは、売りたくても売れずにうずうずしてる売り手さんにとっては、天の声にも聞こえると思うのですが、実際はそんな都合の良いお客さんはいません。そもそも拡大解釈すれば、お客さんがいない不動産会社なんかいませんから、詐欺に近いですよ。

客付(きゃくづけ)

業界用語。物元業者が媒介を受けている物件に、自社のお客様を紹介・案内し、物元業者と共同で一つの取引をまとめる、もしくはまとめようとする行為。

客付業者」とは、客付をした不動産業者のこと。物元業者を売主側仲介業者とすると、客付業者は買主側仲介業者という。