空き家の3分の2(68.9%)が現在の耐震基準がなかった1980年以前の建物であると国土交通省の調べで分かった。
- 1970年以前・・・44.5%
- 71年~80年・・・24.4%
「旧耐震基準で建築された空き家は市場価値の低さなどから放置されるケースが多い」
と関係者は話すが、旧耐震基準で作られたマンションであれば分かる話だ。都内のマンション買取業者などは、大震災以降、旧耐震基準のマンションは買わなくなったのは事実だ。以前と比べ、売れにくくなったのは確かだ。
だが、「旧耐震基準で建築された一戸建て」までが該当するかというとそうとは言えない。査定時に建物がどれだけ使えるかによって、売り出し価格が若干上下することは確かだが、売り手も買い手もほとんどが土地値として考えている。例えば、旧耐震基準で建築された港区内の一戸建てが安くなりすぎて売れないかと言ったら、そんなことはないと気づくだろう。
空き家の管理はどうしているか?
今回の調査では以下のような内容のアンケートも取っている。
- 自分や親族が定期的に管理・・・40.6%
- ほとんど何もしていない・・・25.6%
という結果だ。 空き家特措法の全面施行もまもなくだ。
空き家対策の特別措置法は5月下旬に全面施行となる。国交省は倒壊の恐れなどがある「特定空き家」と判断する基準案を今月中旬に公表。これを参考に市町村が認定すれば、除去や修繕を命令でき、行政が代わりに執行もできる。<4月27日、日本経済新聞より引用>
「ほとんど何もしていない」ことにたいして、過度に不安を感じることはないと思うが、所有する空き家がどの程度の状態なのかを正確に把握しておくことは必須だ。
いざというときに慌てないため、日頃からの準備が必要です。