【わずか4%、結婚で改姓した男性たちの本音】という記事があったので、4%に入る私も疑似インタビューをやってみた

先日、ヤフーでこんなニュースを見つけました。

ご存知の人もいるかもしれませんが、私はこの4%に入っている改姓した男性に入ります。記事の中では二人の該当者が、改姓した理由から困ったこと、夫婦別姓についてインタビューを受けています。

4%に入る当事者としてなかなか興味深い記事だったので、試みに私自身がインタビューを受けた体で記事にしてみました。決して私が同様のインタビューを受けたわけではないので、お間違えの無いよう。

ではどうぞ。

 

なぜ、結婚する際に妻の姓を選んだのですか?

『嫁さんの実家は代々女系で、嫁さんの父親自身、結婚を機に改姓していました。そうした経緯もあったので、結婚するときに

「悟朗くんが姓を変えてくれないと、オレが変えた意味がなくなるから、なんとか頼むよ」

と言われたからです。

もともと姓を変えることに対してほとんど抵抗はなかったので、

「いいすよ」

とまあ、当時は20代で世の中についてよくわかってなかったこともあって、そんな軽いノリで応じた記憶があります。』

その際、ご家族からはどのような反応がありましたか?

『本音はどうか分かりませんが、特に反対はされませんでした。一応、両親と私、事前に食事の場を設けて改めて確認したんですよ。変えた後にぶつくさ言われたりしたらお互いに気分が悪いので。本当にいいの?と。そしたら、

「我々夫婦の子どもであることに変わりはないし、血縁が途絶えるわけでもない。あなた達が幸せならそれで十分」

だと。そんな感じでしたね。

夫婦の選択ですので、『名字なんてラベルにすぎないのだから、貼り替えたところでその人が変わるわけではないし、家族との関係が変わるわけではない』と返事をしました。(引用元:弁護士ドットコムより)

これと同じようなことを両親から言ってもらいました。私自身、↑この部分についてはすごく同意できます。

実際に改姓してみて、どのようなメリット、デメリットがありましたか?

『メリットは特にないですね。姓を変えた直後には多少手続きが必要でしたが、一回変えてしまえばその後、手続きが必要なことはないですからね。

デメリットも特にないのですが、強いてあげれば、昔の友人や同級生にその度経緯を説明しないといけないところが面倒ですね。

それとFBが出来て、小学校や中学校など、昔の同窓生が自然につながりますけど、私の場合は名字が変わっているので見つけてくれないっていう。それは少し寂しいなあと。

あ、当時所有してた投資用マンションの名義を変えるときにかかった費用がデメリットといえばデメリットかもしれません(笑)』

職場で旧姓を通称使用されていて、困ることはありませんか?

『私の場合、改姓と同時に前職を退職し今の職場に移って来たので、困ることは一切ありません。書いた書籍も、メディア出演もすべては改姓してから行っているので、むしろいま、旧姓に突然戻ったら、そっちのほうが大変です。』

選択的夫婦別姓がもし法制度化されていたら、別姓を選びましたか?

『結婚当初だったら考えたかもしれませんが、むしろうちの嫁さん自身、自分の姓にこだわりがなかったので、私と同じ姓を選んでいたかもしれません。やっぱり結婚=同じ姓になる、ってのが一番分かりやすいじゃないですか。

たまに聞くラジオのクレジットカードのCMで、

「夫と同じ姓なんて、夫婦って感じですね♡キャッ!」

なんていうセリフを奥様役がしてますから。どれだけ周りの意見を反映させたコメントかどうかは分かりませんが、それが一般的なイメージですよね。』

夫婦別姓が選べない現状について、どう思われますか?

『もっと好きに選べる時代が来ればいいと思ってます。

男性で改姓するのは全体の4%ということは、残りの96%は女性が男性側の姓に変えているということです。

うちの嫁さんのように、夫婦で同じ姓になりたいって人もいますが、女性でバリバリ仕事をしている・していきたい人の中には、変えずにそのままの姓でいたい人も多いと思います。選択肢が当たり前のように与えられる状況になればいいんじゃないかと思います。

同姓でないと家族としての一体感が得られないという意見も聞きますが、インドネシアのように姓がそもそもない国もあります。そうした国の家族には一体感がないのでしょうか。

こういう話をすると、

『日本の話だ、外国は関係ない』

と言われるのかもしれませんが、日本の夫婦の絆は他の国と比べても特に脆弱で、姓のようなもので結び付けないと維持できないということを意味しますよね。それはあまりに頼りない家族観に思えてしまいます。

家族とは、名字によって束ねられるものではなく、目には見えない何かによって、結ばれているものではないでしょうか(引用元:弁護士ドットコムより)

現代日本において、姓というものが家族との一体感を作り出す一つの要素であることは否定できません。いままで何十年もそれでやってきたのですから。

だから選択肢を与えることですよね。姓という統一するものがなくても、家族としての一体感を作れると思う人はそこにこだわらなくてもいいですし、あった方がいい!と思う人はそっちを選べばいいわけで。強制されているいまの状況は、決してよいとは思えません。

ちなみに私は姓が一体感を作れると思ってる派です。それは子どもができたときにそう思いました。家族の中で、誰か一人だけみんなと違うというのはちょっと考えられないし、どっちの姓を付けるのかで、夫婦で無用な争いごとが起きそうだし。

だから一体感を与えられるものであれば、旧来からあるものにこだわる必要はないのではないでしょうか。ですから

2人の名前を足した新しい姓やまったく違う姓を選べるのであれば、やってみたと思いますが。『暗黒竜』とか名乗ってみたかったです(引用元:弁護士ドットコムより)

こんな風に自分たちで好きに決められるんだったら面白いなと思います。』

まとめ:議論はもっと進めるべき

姓にこだわる人がいるのも分かりますし、それを否定する気は全くないです。お互いが納得できる方法が取れればそれでいいのだと思います。そのためには別姓という選択肢がないといけないと思います。

当たり前のように思える夫婦同姓だが、世界では日本だけとなり、国連からは何度も是正勧告が出されている。(引用元:弁護士ドットコムより)

私は自分が改姓しただけで、別姓推進論者では全くないのですが、日本では議論がかなり遅れてると初めて知りました。価値観が多様になってきている現在において、この部分の議論が進んでいないというのは、様々なところで見かける、日本という組織の硬直化を示しているようにみえます。

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