賃貸、売買に関係なく、気に入った物件があれば申し込みをします。その申し込みの順番ですが、誰よりも最初に申し込みを入れた1番手だから、必ず借りられる、または買えるかといったらそうではありません。あくまでも優先交渉権がある、ということです。
例えばAさんが条件交渉ありの申し込みを入れて1番手となりました。しかし同じタイミングで内見していたBさんは条件交渉なしの申し込みを2番手で入れてきました。オーナーにとってAさんよりも条件の良いBさんからも申し込みが入ってきているのに、Aさんと必ず契約しないといけないのか?といったら、そうではありません。
この場合、Aさんには1番手として優先交渉権があるので、Bさんから条件交渉なしの申し込みが入ってきている旨を、オーナーもしくは仲介業者から伝えられます。
「2番手(Bさん)から条件なしの申し込みが入ってきてますが、どうしますか?」
と。
これを聞いて、AさんがBさんと同じ条件まで上げてくれば、(*絶対ではないですが)Aさんが優先されます。しかし上げてこなければBさんの順番が繰り上がります。
以下はよくある申し込みに関するあるあるです。
『何度も内見して、どうにも踏ん切りがつかなかったお客様Cさんがいました。迷った結果、条件交渉して申し込みをしました。
Cさん同様、以前から内見していて迷っていたDさんがいました。自分が検討していたお気に入りの物件に、1番手の申し込みが入ったと知ったDさんは、あわてて申し込みを入れることにしました。しかし、1番手の申し込みをひっくり返すには、Dさんは条件なしの申し込みを入れるしかありません。
Cさんも1番手でいるためにはDさんと同条件まで上げる必要が出てきました』
Cさん、Dさん、結局どちらが契約まで進むかは分かりません。しかし、他に申し込みが入ってきていない状態であれば交渉が出来たかもしれないのに、申し込みが入ってきてしまったがために交渉ができなくなってしまいました。
迷うのはよく分かりますが、決断の時はバシッ!と判断することが、申し込みを入れる側にとっては良い結果になることが多いですよ、という教訓でもあります。