現在、好評発売中のボクの初めての著書、
「ここで辞めたらただの負け犬!~ブラック企業で修業した男の日常~」
ですが、この本の企画を思いついたとき、
以前読んだユニクロ柳井さんのインタビューを思い出しました。
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誰もが知るスーパー経営者で、
尊敬している人も多いけど、
ボクは別に尊敬もなんとも思っていない。
スゴイ人だろうとは思うけど。
ユニクロが
「ブラック企業だ!」
と批判され始めたときにこのインタビューを目にしたので、
果たしてどんなことを語るのかすごく興味があったのを覚えている。
で、ボクの本の文中にも、
インタビューで出てきた彼のセリフが出てくるのだが、
それというのが、
「甘やかして世界で勝てるのか?」
柳井さん自身、社員に対して経営者の感覚を持ち、
国際社会で活躍できる位に、
どんどん成長していってもらいたい!と願っているようだ。
しかしそうした企業体質になじめない人が続出したことが、
ブラック企業批判に繋がってしまったということだ。
また、
「『ブラック企業』という言葉は、
これまでの旧態依然とした労働環境を守りたい人が作った言葉だと思っています。」
とも語っている。
入社半年の社員を店長に抜粋することが、
キャリアに応じたものではないと批判を浴びた。
ボクもキャリアに応じていないノルマを課されてきた身なので、
当事者のしんどさはそれなりに分かるつもりだが、
柳井さん自身は、
「若くして活躍できることは、
本当はすごくいいことでしょう。
それなのになぜ叩かれないといけないのか。
僕にはちょっと理解できません。」
と語っていて、心底不思議そうだ。
ではなぜそれに批判が生じたかというと、
バリバリ働くことを望んでいない人に対して、
柳井氏が求めるキャリアや働き方を強制したからだと思う。
つまり会社が求めている人材と、
入社してくる人間の気持ちや考え方、
将来的展望にかなりの温度差があったということだ。
「ちょっと前まで学生だった新卒に、
将来的展望持ってる人なんているのか?」
と、なんの目標も持つことなく、
日々を平々凡々と過ごしてきた典型的な大学生だったボクなどは思ってしまうのだが、
そもそも、
「将来的展望も持たずに入ってくる方が悪い!」
「将来的展望を持っている人に入ってきてもらいたい!」
と思っているのだろう。
「これからは学歴じゃなくて、
やる気のある人だけを採用しようかなと思う。
極端な話、採用試験で早食い競争を導入するとかね。」
と語っている。
まあそれも一つの形なんだろうけど、
ボクだったらたいしてやる気なかったとしても、
入社試験に早食い競争があったら、
がんばっちゃうかもな、面白そうだし。
このインタビューを読んで感じたことは、
若いころから重い責任の元、
バリバリ仕事をやっていきたい!
そして稼ぎたい!
というギラギラした野心を持った人には、
やりがいのある会社なのだと思う。
反対にボクのようなたいした野心も持たず、
粛々と社会人生活を送っていきたいと考えている人にとっては、
やっていけない会社なのだろう。
これからも柳井さん、
ファーストリテイリングはことあるごとに、
色々言われ続けるんだろうけど、
「人間は、仕事以外で成長する方法はないんですから」
という信念は揺るがないんだろうと感じた。
ただ、これも極論で、ボクはそうは思わない。
学ぼうとする人はどんなことからも学ぼうとするし、
そうした人はきっとどんな過酷な環境に入ったとしても、
潰されることなく学べることを学んで、
さっさと辞めていくんじゃないかな、と思う。