購入を先行した買い換え

購入が先か? 売却が先か?

  • 家族が増えて手狭になった
  • 家族が減ったのでこんなに大きな家はいらない

そんな理由での買い替えがやはり一番多いでしょう。自宅の売却が前提となる不動産購入計画のことを、「買い替え」といいます。単純に買い替えと言っても、

  1. 欲しい物件が既に決まっている場合
  2. 自宅が売れてから購入する物件を決める場合

上記2つのパターンに分けられます。1.を「購入先行の買い替え」。2.を「売却先行の買い替え」といいます。双方にメリット・デメリットがあり、買い替えを考えるそれぞれの家庭の事情もあることなので、どちらが良くてどちらが悪いかというような簡単な話ではありません。今回の記事では1.のパターン、購入を先行した場合のあらかじめ把握しておくべきメリットとデメリットについて解説していきます。

自宅が売れていなくても、欲しい物件が買えるのがメリット

購入先行の買い替えとは、例えば、大手デベロッパーが販売をする新築マンションを購入するときや、人気の物件・エリアで、

「自宅が売れるのを待っていたら他の人に買われてしまう!」

というような、人気エリアの物件を購入したい場合に利用するケースです。

自宅の売却が済んでいなくても、欲しい物件の予約(*つまりは売買契約)を締結することが出来るので、契約を行ってしまえば、同じ物件を狙っている競合に横取りされることはありません。購入を先行する人が受ける一番のメリットは、自宅の売却が前提の購入計画で、買い手が決まっていないのにもかかわらず、

  • この物件はどうしても逃したくない!
  • 絶対ここに住みたい!
  • ずっとここを探していた!

と、その時にどうしても欲しい物件が買えることです。一見すると、自宅が売れてなくても、欲しい物件が買えるのだから、デメリットなんてなさそうに思えます。では購入を先行させる場合のデメリットは何でしょうか?

希望通りの金額では売れないことがある

  • 売却にかけられる時間にリミットがある
  • そのリミットまでに必ず売却を行わなければならない
  • 希望した額では売れない可能性がある

誰もが欲しがる新築マンションや、人気エリアの物件が買えてやれやれ一安心、と言う訳にはいきません。 購入契約を済ませてからには、少しでも早く自宅の売却活動を開始し、買い手を見つけなければなりません。なぜなら購入の契約を交わしたということは、残代金を支払わなければならない期日(*決済日)も決まったということです。つまり決められたその日までに自宅の売却を済ませ、売却代金を受け取っておかなければ、お金を支払うことが出来ないということです。

「自宅がまだ売れていないので、もうちょっとだけ待ってください」

という訳にはいかないのです。何が何でも売らなければいけません。もちろん、通常こうした購入の契約書には、

「いついつまでに自宅の売却を済まさなければならない。さもなければ契約は白紙解約です」

といったような特約が付きます。ですから販売してみたけれど売れなかったとしたら、白紙解約なので実はなんのペナルティもありません。しかし、ペナルティがないのをいいことに、

「自宅が売れたら買いますから~」

といった軽い気持ちで購入の契約を申し出たとしても、売主となるマンションデベロッパーや、売主側の不動産仲介会社やその売り手は契約してくれません。購入契約の前には、売却予定物件の査定を行い、

  • 期限までに確実に売れる金額で資金計画を考えているのか?
  • 甘い資金計画・見通しで話を進めようとしていないか?

を売り手側サイドは契約前に厳しくチェックするのです。通常の売却活動では、特別な事情がなければいくらでも販売に時間をかけることが出来ます。

「高く売れるようなら売ろうかな」

と、自分の希望する額で販売活動を行うことも可能です。しかし、購入を先行した場合の売却では、販売に割ける期間が決められてしまいます。その期間内に絶対に売らないといけない訳ですから、当初想定していた金額で売れない可能性もあることを、あらかじめ覚悟しておかなくてはなりません。これが購入を先行する際のデメリットとなるでしょう。

二兎は追えない

以上が購入を先行した場合の買い替えのメリットとデメリットになります。少し乱暴な言い方をすると、

「欲しい物件が買えて、なおかつ自宅は高く売りたい」

と、都合よく二兎を追いかけても、そう上手い話はありませんよ、ということです。

「購入する物件」と「売却価格」を天秤にかけて、どちらをより優先できるのか? を考えることによって、購入を先行するのか、売却を先行するのかを検討するのが良いと思います。

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