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仲介業者(ちゅうかいぎょうしゃ)

不動産業の主要業務の一つである、仲介をメインに行う業者のことです。仲介業者について解説していきます。

 

仲介業者の業務内容

「物件を買いたい(*借りたい)」

というお客さんの条件を聞き、該当する物件を紹介・案内し、取引をまとめるのが買い手(*借り手、以下略)側の仲介業務(客付)。

「物件を売りたい(*貸したい)」

というお客さんの、売却のお手伝いをするのが売り手(*貸し手、以下略)側の仲介業務(物元)。上記2点が主な業務内容となります。

取引をまとめた成功報酬として、仲介手数料があります。売り手側、買い手側、両方の仲介を行うことも可能で、取引をまとめることが出来れば、仲介手数料は双方からもらえます(両手)。

仲介業者に必要な資質とは?

不動産売買の仲介をする際は大きな金額を扱います。ダイナミックでそれだけにやりがいを感じますが、反対に恐怖感もあります。売り手や買い手は不動産を売ること・買うことによって、人生を転回させようとします。万が一、そこで失敗などしようものなら・・・と考えると怖くて怖くて・・・。

ビビって仕事が出来なくては困りますが、全く恐怖を感じないというのもまた問題です。背後にそうした恐怖感、重責を感じるからこそ、きちんと仕事をしようとするわけです。

経験談として

駆け出しの頃、とある物件の決済がありました。売主・買主さん双方ご高齢で、あまり細かいことを言ったりする人たちではありませんでした。決済当日、買主のおばあちゃんが、銀行印と通帳を持ってくるのを忘れてしまい、慌てて自宅まで取りに戻りました。

無事お金を振り込むことは出来ましたが、法務局が開いている時間に所有権移転の書類を持ちこむことが出来ずに、翌日改めて移転登記手続きをすることになりました。私は「やれやれ」とのんきに考えていたのですが、事務所に帰り責任者に報告したところ、大激怒されました。

「もし売主が悪意を持って、誰か第三者に登記を入れていたらどうするんだ!?」

「お金払ってるのに(*買い手に)所有権移転が正常に行われなかったら、お前は責任を取れるのか!?」

と。ことの重大性を初めて認識して青ざめたことがあります。売主さんの人柄から、そのようなことは絶対にするはずないと思っていましたが、やはり心配です。じりじりと翌日まで不安な気持ちで待つしか出来ませんでした。この時程、翌朝が待ち遠しいと思ったことはありませんでした。無事移転手続きが出来たと報告があったときは、身体の力が一気に抜けて、一日仕事にならなかった位です。

まとめ

人一人の人生を狂わせることはなかなか大変ですが、不動産取引においては起こりえてしまいます。その可能性を考えると、やはり携わる人間のモラルや人間性はもとより、恐怖感を持っておくことが仲介業者には何より大切なのではないかと思います。

【不動産売買】客付(きゃくづけ)

業界用語。物元業者が媒介を受けている物件に、自社のお客様を紹介・案内し、物元業者と共同で一つの取引をまとめる、もしくはまとめようとする行為。

「客付業者」とは、客付をした不動産業者のこと。物元業者を売主側仲介業者とすると、客付業者は買主側仲介業者という。

仲介手数料割引会社に依頼する時の注意点

仲介手数料が無料、もしくは半額にする不動産仲介業者が増えてきています。大手不動産会社が仲介手数料を値引きすることは、よほどのことがないかぎりありません。なので、非・大手の不動産会社としては、身を削る形となりますが、大手不動産会社にはない、大きな武器を手にした形です。

仲介手数料が安くなるという認識を持つお客さんも増えてきました。選択肢(*不動産会社の)が増えたのは一般消費者にとっては良いことだと思いますが、この仲介手数料無料or半額の不動産会社を選ぶ際には注意も必要です。以下にその2点を解説します。

1.不動産会社の乗り換えはタブー!!

例えばこんなケースです。

例) Aさんというお客さんが、大手不動産会社BでCという物件を紹介してもらいとっても気に入りました。そこでAさん、仲介手数料が無料(半額)にしてくれる不動産会社Dがあることを耳にし、案内してくれたBではなくDを通して購入しようとしました。

気持ちは分からないでもないですが、この行為は基本的にタブーです。BがCの物元不動産会社だったとしたら、そもそも受け付けてくれません。どこからがタブーかというと、明確に決まりがある訳ではありませんが、以下の3点は特に気にする必要はないでしょう。

  1. 不動産会社を訪問し相談に乗ってもらった
  2. 物件を紹介してもらった
  3. 案内をしてもらったが気に入った物件はなかった

NGなのは上記、例)のような、案内をしてもらい、なおかつその物件が気に入り、購入をしようとした場合です。別にこうした行為が法律で禁止されているわけでもなんでもありません。不動産仲介のマナー・礼儀のようなもので強制力はありません。なかにはマナー知らずの行儀の悪い不動産会社も存在します。

「気に入った物件があれば当社までご連絡ください。必ず手数料半額以下でお手伝い致します」

と謳ってあるような会社です。要するに、

「他社で見た物件でも、当社にご連絡頂ければその後の手続きは当社が安く請け負います」

ということで、つまり「横取り」です。こうなってくるともう不動産会社ではなく、はたして何屋さんになるのでしょうか?最近では

「他社で案内を受けた物件は受け付けかねます」

とサイトに但し書きの記載があるところが多いです。仲介手数料を安く済ませたい、という希望を持つことはなんらおかしなことではありません。ただ、少なくとも案内からそうした会社に依頼するようにしましょう。

2.欲しい物件が取られてしまう可能性がある

基本的に、仲介手数料値引き会社は、客付(買い手側の仲介会社)の不動産会社であることがほとんどです。売り手と媒介契約を結んだ、物元(売主側の仲介会社)の不動産会社ではありません。物元の不動産会社は、両手取引を目指すのが通常です。

これはどんなケースでも言えることですが、例えば客付の不動産会社Aと、物元の不動産会社Bが同じタイミングで物件Cを案内し、双方のお客さんが気に入った場合、当然Bは自社のお客さんを優先する、ということです。仲介手数料が安くなることは確かに大きなメリットですが、上記のようなデメリットもあるという認識は持っておくべきです。

一番言いたいこと

結局何が言いたいかというと、

「正規手数料を払っても惜しくない!」

と思える不動産会社に出会えること、思ってもらえる不動産会社が増えることが、誰にとってもハッピーな結果になるということです。

仲介手数料が無料or半額になる理由

結構語り尽くされたテーマなので、記事にするまでもないかと思っていたのですが、ここ最近立て続けに、

「手数料安く出来るってホント?」

「手数料半額とか無料になる会社があるらしいんだけど・・・」

と聞かれることがありました。意外に知らない人が多いんだなあと実感したということもあり、今回改めて記事にしてみようと思った次第です(*売買仲介に関してですが、基本は賃貸でも同じです)。

仲介手数料半額に敏感な人たちは、物件購入を考えている買い手側に多いです。サイトなどでも、どちらかというと、購入を検討している向けのものが多いように見受けられます。そうした背景には、購入の際の仲介手数料は、売却時と比べ

「自分の懐・お財布からお金が出ていく」

ものになるので、

「購入の諸経費を少しでも節約したい!」

との意識がより働きやすいというのが理由にあるのだと思います。売却の場合(*売却理由により例外はありますが)、仲介手数料は、売れた金額から差し引かれる形で支払うのが一般的なため、自分のお財布の中身が減る感覚は持ちにくいのです。現在の仲介手数料無料(半額)サイトが、どちらかというと購入を検討中のお客様向けに作られているのには、こうした理由がありそうです。

 

なぜ手数料が無料、もしくは半額に出来るのか?

まずは不動産仲介会社の収益構造を理解するところから始めましょう。不動産会社が、取引をまとめた成功報酬として請求できるのが仲介手数料です。仲介手数料には、売り手・買い手、どちらか一方にしか請求できない「片手」と、売り手・買い手双方に請求できる「両手」という2種類があります。以下にひとつずつ解説していきます。

 

なぜ

 

片手の場合

結論から言うと、片手の時に不動産会社が仲介手数料を無料にすることはありません。なぜなら、片手の場合に仲介手数料を無料にしてしまうと、仲介業務をこなした不動産会社の報酬はゼロになってしまいます。タダで仲介業務を行うお人よしの不動産会社などこの世に存在しません。なので片手取引の場合、手数料が無料になることはありえないと思って頂いて結構です。

また半額にすると、手数料が10万、20万にしかならない、1,000万とか2,000万クラスの物件は、割引対象になっていない場合が多いです。サイトのどこかに但し書きとして

「物件価格が2,000万以上のものに限る」

と書いてあるはずです。仲介業務は、物件の金額が安くても高くても、こなす業務にあまり違いはありません。

「10万、20万では売買の仲介業務はやってられない」

という判断が、こうした足切ラインを設定させているのでしょう。

両手の場合

両手の場合、売り手からの正規手数料(*成約価格の3%+6万円に消費税)が確保できているので、買い手に手数料を請求せずとも商売として成り立ちます。ちなみにこの場合の「売り手」というのは、売却依頼を受けている(*媒介契約を結んでいる)物件だけに限りません。

実は不動産市場には、特定の不動産会社に売却の依頼をせず、売り物件情報を流している、「売主物件」というのが存在するのです。一般の売り手がそのようなことを行うことはなく、基本的に事業として不動産の売買を行っている買取業者などの不動産会社が売り出している物件のことを指します。

どんな物件が売主物件に当たるのかというと、例えば新築建売物件とか、室内が新築のようにピカピカなリノベーション済みのマンションなどは、売主物件である可能性が高いです。そうした売主物件は、買い手を連れてきてくれた不動産会社に正規手数料を支払うことがほとんどです。

つまり不動産仲介業者は、そうした売主物件を案内し、契約をまとめることが出来れば、売り手側からの手数料を確保できたことになり、買い手の手数料を無料にしても収益につながるということです。

まとめると

  • 仲介手数料が無料になるケース・・・仲介業者が両手の場合
  • 仲介手数料が半額にしかならないケース・・・仲介業者が片手の場合

ということです。

なぜ無料or半額にするのか?

もちろん、集客のためです。大手不動産仲介業者(*財閥系や電鉄系)は、黙っていてもその知名度や看板のでかさ、ブランド力、組織化された営業システムによって、ある程度自動的に集客することが出来ます。しかも、彼らの集客のターゲットは買い手ではなく物件を売りたいと考えている「売り手」です。市場の7割から8割の売り物件が、大手不動産会社に売却を依頼された物件となっているのが現状なのです。大手不動産会社は決して仲介手数料を値引きしませんが、それにはこうした背景があるのです。

そうした大手が抱える物件を、買い手に紹介し取引をまとめるのが、その他多くの中小不動産会社のメイン業務で、業界用語で客付業者と言われています。客付業者は大手のような知名度や看板、ブランド力や洗練された営業システムを持っていません。同じことをやっていたら、物件を多く抱える大手不動産会社に根こそぎお客さんを持っていかれてしまいます。

そこで大手にはないサービスの一つとして、仲介手数料無料化を大きく謳うようになりました。取引単価は小さくなりますが、その分案件の数を増やそうと考えたのです。

物件購入を検討しているお客様にとっては、購入時にかかる諸経費を安く出来るのは大きなメリットです。ただ、選択肢が広がることは良いことですが、注意すべきポイントがいくつかあります。それはまた違う記事で紹介していきたいと思います。

共同仲介(きょうどうちゅうかい)

物元業者と客付業者が共同で、一つの取引をまとめることを、「共同仲介」といいます。

契約書と重説は、売主と媒介契約を結んでいる物元業者が作成することがほとんどです。物件を販売するにあたり、色々と調査をしているからです。契約前に重要事項説明を行うのも、契約書の読み合わせなど、契約の場を取り仕切るのも、一般的には物元業者のことが多いです。

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取引を「共同」で行うという意味なので、後にトラブルになったとしても、客付業者も仲介責任を逃れることは出来ません。他社の作成した書類が元で、トラブルになってしまってもつまらないので、客付け業者としても、自社で作ったのと同じように綿密なチェックをすることが求められるのです。

客付(きゃくづけ)

業界用語。物元業者が媒介を受けている物件に、自社のお客様を紹介・案内し、物元業者と共同で一つの取引をまとめる、もしくはまとめようとする行為。

客付業者」とは、客付をした不動産業者のこと。物元業者を売主側仲介業者とすると、客付業者は買主側仲介業者という。