コピー機の話ではありません。
先日、我が家で6年間、酷使に耐え続けていたこいつが逝きました。
こいつ。
洗濯機です。こいつ呼ばわりして恐縮ですが、よく働いてくれました。
洗濯機の寿命は一日1回回して6年間が一つの目安となっているそうです。恐らくもうすぐ7年目だと思うのですが、我が家の場合、一日1回しか回さないという日はほとんどなく、日に2回、多い時で3回が当たり前の日常でした。大分酷使していたことに間違いありません。
機械なのでしゃべることはありませんが、もし何かの拍子でしゃべることがあったら、
「回しすぎ」
と我々に言ったであろうことは間違いありません。
1年ほど前から電子系統の調子が悪く、大分ガタついていたのは確かでしたが、その日は突然やってきました。急にフタがロックされて開かなくなってしまったのです。どうにか開けようと試みてみましたが、どうしようもありません。
幸いGW中にも関わらず、メーカーの修理の人が来て下さり修理を試みましたが、電子系統がダメになってしまっていたそうです。それでどうしてフタが開かなくなったのかの因果関係は分かりませんでしたが、電子機器ってそういうもんですよね?
我が家の洗濯機は、乾燥機能の付いたものだったのですが、この6年間、乾燥機機能を使ったことはなく、すべて浴室乾燥機で乾燥させていました。今回の故障個所は、乾燥機機能に関係する部分ということです。使っていない部分の故障で使えなくなるというのは、なんとも皮肉なものです。
で、その故障した部分の部品を取り寄せて、取り換えることで治せるそうですが、費用が4万円!近くかかってしまうそうです。メーカーの人いわく、同型の新品が8万円ほどで購入できるので、買い直すことを勧めてくださいました。
まあセールストークだったとしても、冷静に考えて寿命を超える頻度で使い続け、いつまた壊れるか分からないものに4万円を投資するというのは、不合理すぎるなと思います。夫婦協議のうえ、その場で購入を即決。その足で家電用品店に新品を買いに行きました。洗濯機が使えないという日常は考えられませんので、スピード第一です。
基本的に使用するのは妻ですから、妻に全てお任せです。ただ、1点だけ希望を言うと、
「余計な機能はついてなくていい」
ということです。
今回の故障は、先述した通り、普段利用していない乾燥機部分で使用している電子系統が原因で生じています。仮に洗濯機能だけに特化したものであれば、まだまだ使えていた可能性が高かったのです。
世の中には様々な機能を組み合わせた複合機が多くあります。一見すると便利に思えますが、実際その機能を使いこなしているかといえば、そうではない人の方が多いのではないでしょうか?
機能がたくさんついているということは、その分、多くの精密機械が組み込まれているということです。それだけ仕組みが複雑になってしまっていて、それが壊れやすい原因となってしまっていると思います。
反対に
「これしかできない」
という専門機械は仕組みもシンプルな分、寿命のある家電製品とはいえ長持ちします。
日本が生んだ名品はたくさんありますが、いまでも多くの人に愛されているものに、
ホンダのカブ
ジムニー
があります。いまでも長く乗り継がれているこれら名品は、とにかくシンプル!壊れることももちろんありますが、いまの様々な機能が付いたバイクや車とは違い、構造がものすごくシンプルです。中には自分で治してしまう人も多くいます。もはや大きなプラモデルですね。
単純でシンプル
これって機械製品だけに関わらず、不動産取引なんかにもいえることです。関係者が多くいる取引ほど、物事が複雑になってしまってまとまりにくくなります。もちろん、そうした関係者が多くいる複雑な案件を、糸をほぐすようにして取りまとめていくことにやりがいは感じますが、自分自身はあらゆることに対してシンプルでいたいと思っています。
今回、ふいに生じた
「我が家の洗濯機故障!」
という高尚でもなんでもない事象から、
「何事もシンプルがいいよね」
「Simple is Best!」
という誰にとっても真理になりえる一つの結論を記事にできたことは、基本、会社と家の往復のみで、引きこもって過ごしたゴールデンウィークの唯一の成果といえそうです。