コラム

住宅ローンの保証料について

住宅ローンを利用する際には様々な経費がかかります。金融機関に払う事務手数料や契約書に貼る印紙代。抵当権の設定登記に係る登記費用などありますが、その中でも最も高額な費用が保証料です。保証料について解説していきます。

  1. 保証料とは?
  2. 保証料の計算
  3. 保証料を払わなくてもよいケース
  4. まとめ

1.保証料とは?

一番高額な費用でありながら、

どういうものか?なんのためのものか?

を説明するのが最も難しい費用です。一番多い説明は、

「保証人の替わり」

というものです。融資実行時に、融資額から差し引かれて支払う形を取るので、実際現金を用意する必要はありません。

2.保証料の計算

融資額100万円当たりの保証料が決められていて、それをもとに保証料を算出します。金融機関によって若干の金額の差がありますが、わずかな差であることがほとんどです。正確に保証料を算出する必要があるときには、融資を受ける金融機関に聞けば教えてくれます。

算出方法ですが、

「100万円当たりの保証料が、35年の場合20,610円」

と設定されている金融機関で、3,500万を借りる場合、

(3,500÷100)×20,610円=721,350円

という計算となります。

3.保証料を払わなくてもよいケース

金利に保証料を上乗せすることで、保証料を払わないという方法も取れます。何パーセント上乗せが必要かは、金融機関によって異なりますが、0.2%のところが多いようです。

例えば金利0.625%で融資を受けることが決まっているところ、金利を0.2%上乗せした0.825%で融資を受けるなら、保証料を支払わなくともよい、ということです。

4.まとめ

最近は金融機関同士の顧客獲得競争が過熱しています。特に大手メガバンクではなくネット銀行などでは、保証料がかからないことをサービスの一つとしているところも多くあります。

ただ、そうした金融機関は手続きに時間がかかることなどから、取引完了まで余裕のある取引でないと利用できないケースも多々あります。当初から保証料はかからないものとせず、必須の費用だと考えておくべきでしょう。

団体信用生命保険(だんたいしんようせいめいほけん)

住宅ローンを受ける際には、加入することがほとんどの、団体信用生命保険について解説します。

  1. 団体信用生命保険(通称:団信)とは?
  2. 夫婦の収入を合算して住宅ローンを受ける場合
  3. 団信の保証金額
  4. 団信加入のためには?
  5. 団信加入が任意の場合

1.団体信用生命保険(通称:団信)とは?

住宅ローンを借りると、同時に加入しないといけない保険のこと。略して「団信(だんしん)」と呼ぶことが多いです。主債務者に万が一のこと(死亡や高度障害)があったら、住宅ローンはその時点でなくなります。一緒に住む家族にとっては、最低限の住まいは保証されるということです。

通常の生命保険では、保険金受取人は配偶者や相続人となります。しかし、団信の保険金受取人は融資をした金融機関です。お金を貸した金融機関が、保険会社から保険金を直接受け取るということです。

「ご主人に万が一のことがあっても、ご家族に家を残すことが出来ます」

一時期の不動産営業マンが、セールスで多用したセリフのトップ3に入るのではないかと思いますが、決して嘘ではありません。嘘じゃないですが、

「家族に家を残すのが責任ある大黒柱であるご主人ですよ」

と、家を買わないのがまるで「責任ある大人ではない」みたいな感じを受け、住宅購入を半強制しているようで、個人的には聞いていて気分の良いものではありません。

2.夫婦の収入を合算して住宅ローンを受ける場合

夫婦双方の収入を合算して、共有で住宅ローンを借りるご家族もいます。その場合団信はどうなるかというと、借り入れ条件や収入、勤務先にもよりますが、ご夫婦共に加入が必要となることもあります。夫婦共有で借りる場合、二人とも主債務者になるので、どちらかにもしものことがあったとしても、自分の持分しか返済は免除になりません。

つまり夫婦併せて3,000万借りる場合、「ご主人が2,000万、奥さんが1,000万」と借りる割合を決めます。ご主人が亡くなったとすると、当然2,000万だけ返済が免除され、奥さんの1,000万の借り入れは残ります。夫婦二人で収入を合算して借りることになるので、融資を受けやすくなりますが、上記のようなリスクがあることを覚えておかなければいけません。

3.団信の保証金額

金融機関によって違いますが、団信加入が出来るのは、概ね融資金額1億円のところが多いようです。1億以上の借入はどうなるかというと、超える部分の借入に対しては連帯保証人が必要となります。「主債務者に何かがあれば、1億までは団信で免除されるけれど、1億以上の部分は連帯保証人に返済義務が残る」ということになります。

ただ、1億を超える部分は免除されないと言っても、1億以上の物件を購入する人ですから、それなりの生命保険に入っている方が多いです。遺族が死亡給付金を相続することになるので、その保険金が返済に回ることになることで団信で免除されない部分を返済することが多いようです。

4.団信加入のためには?

団信は生命保険の一種です。従って加入時に健康状態を、告知書を通じて報告する必要があります。収入状況や勤務先など、融資を受けるにあたり内容に問題がなかったとしても、過去の病歴や手術歴、既往症、持病などで、健康状態に不安ありと判断されてしまうと、団信に加入できず、融資も受けられません。

5.団信加入が任意の場合

フラット35やネット銀行など、団信加入が任意となっているところもあります。ただ、任意とはいえ加入せずにいれば、万が一の時にもローンが完済されることはなく、残された家族が返済を続けていかなければなりません。自身で別の保険(*例えば収入保障)に加入するなど、万が一の時の対策をしておく必要があります。

マンションと戸建て、どっち?

マンションと戸建て、果たしてどっちがいいのだろうか?

語られることが多い永遠のテーマですが、日々不動産取引に携わる当事者からすると、

「好きな方、気に入った方を買えばいいんです」

という結論にいきつきます。いつからか不動産を「資産価値」という新しい基準で評価することが増えたため、

「どっちが得でどっちが損か?」

と損得勘定で考えてしまう人が増えたのが要因かと考えます。

どのようなライフスタイルを描くのか?

「どのような家族構成でどのような人生設計を考えているか」

によって、マンションと戸建て、どちらの選択が「よりベター」かは違ってきます。しかし、ベターだとは分かっていても、

「戸建がベターかもしれないけど、私はマンションに住みたい!」

「分かっているけど、やっぱり一戸建てがいい!」

と個人の嗜好によっても選択肢は違ってきます。ですから損得勘定で考えるのではなく、単純に

「住みたいほう」

「欲しいほう」

という自分の願望・直観で選ぶべき、至極簡単な問題だと私は考えます。

マンションと戸建ての特徴

前書きが長くなりましたが、マンションと戸建て、双方の特徴を以下に書いていきます。

マンション

  1. ほぼコンクリート造(*古いものは「鉄骨」というのもある)
  2. フラットな空間で生活ができる
  3. 管理費・修繕積立金がかかる=管理と修繕(*含む計画)は気にしなくてよい
  4. 気密性が高い
  5. 組合活動は必須(*管理組合理事は持ち回り)

戸建

  1. 木造が多い
  2. 建て替えが可能
  3. 修繕費がかからない=修繕費は自力で貯めておかなければならない
  4. 1階と2階で生活を区切れる
  5. 階段の上り下りが必須

まとめ

いかがでしょうか?それぞれの特徴には良い面もあれば、反面悪い面もあるのです。例えば

「フラットな空間で生活できる」

というのは、マンションの大きな特徴ですが、戸建てのように1階、2階と生活を明確に区切ることはできません。反対に一戸建ては1階、2階の上り下りが必須です。ご高齢のご夫婦が長年住んだ一戸建てからマンションへ引っ越す(買い換える)理由の一つが、

「足腰が弱くなって、1階と2階の日常的な行き来がしんどくなった」

というものです。

  • 生活を区切りたいのか?区切る必要がないのか?
  • (足腰が弱くなる)将来のことを今から考えるのか?その時になってから考えるのか?
  • そもそも何年そこに住むつもりなのか?

この1点だけを取り上げて考えてみても、描くライフスタイルによって選択肢は全く違うということが分かると思います。つまり

「どっちがいいのか?」

という質問は不毛で、明確な答えはないが、あえて答えを出すとするなら、

「描くライフスタイルによって違う」

ということに尽きます。冒頭に書いた

「好きな方、気に入った方を買えばいいんです」

というのがこの質問に対するもっとも簡単かつ最適な答えだと私は思います。

  • あっちが得
  • こうすると損
  • こうすべき、ああすべき

で考えてしまう不動産購入はつまらないです。もっと自由に楽しむ「べき」だと思います。

250_bana 不動産活用コンサルタント
03-5707-7650

無料メルマガ登録

「教養」としての不動産取引


読者購読規約
>> バックナンバー
 

不動産活用コラム

不動産活用コム メニュー

楯岡悟朗 著書

関連リンク

よく読まれている記事

不動産活用コンサルタント