不動産レポート

物件内見前の条件確認は確実に

賃貸、売買にかかわらず、内見前には物件の諸条件を確認するようにしましょう。

募集図面や販売図面に

「ペット可」

「楽器演奏可」

と書いてあるのを信じて、すぐに内見に行こうと思ったとしたら、それは少しばかり早計です。

一概にペット可といっても、犬はOKでも猫はNGということもあるし、マンションによっては抱きかかえられる程度の大きさの動物でなければダメと明記されていることもあります。

楽器演奏も、アップライトピアノはOKだけど、グランドピアノはNGなど、楽器ならばなんでも大丈夫というわけではありません。

せっかく貴重な時間を割いて物件を見に行って、気に入ったから申し込みを・・・と思ったら、グランドピアノはダメでした、猫はダメでした・・・なんてことになったら時間の無駄です。

内見をする前には必ず、どんな楽器を持ち込みたいのか?ペットの種類は?複数でも大丈夫なのか?など、必ず販売図面や募集図面に書かれている以上の情報を把握するよう努めましょう。

そうすることでむやみやたらに物件を内見しなくともよくなり、効率的に物件を見て回れるようになります。

 

「相場を知る」という行為

例えば、坪当たり〇〇円が「相場」と思われるエリアで、物件(*賃貸&売買)が募集されているとします。

「・・・ということはここらの金額で出しておけば決まるんでしょ?」

と思って金額設定してしまうと、いつまでたっても成約に至らないということがよくあります。なぜなら、

  • 市場に出ている
  • 現在募集中

という物件は、言い方を変えれば、

「決まっていない物件」

とも言えるからです。決まっていない物件の金額を参考にして市場に出したところで、

「新たな決まらない物件が増えるだけ」

です。決まっていない物件の価格を

「相場」

とは言えませんよね。

もちろん、成約に至っていないとはいえ、市場に出して1週間に満たない新着物件もあれば、数年間、情報が消されていない、いわゆる「晒し物件」もありますから、全ての情報を一緒くたに考えることはできません。

では、本来の意味での「相場」とは何かというと、それはやはり、

成約で至るであろう金額=相場

と定義すべきでしょう。

逆に「相場」だと思って値付けしたにも関わらず、成約に至らず残っている物件を

一般的な相場

と仮に定義してみましょう。

一般的な相場」を元に値付けされた物件であふれる市場で、成約に至らしめる本当の意味での「相場」で値付けするにはどうしたら良いでしょうか?

答えは簡単です。「一般的な相場」を元に値付けされている物件、横並びに陳列されている物件の中で、頭一つ抜け出す値付けを行えば良いのです。そうすれば、

「相場より安い」

と、いうことになり、必然的に目立つことになり、成約に至るのです。

一昔前は、不動産会社が物件情報を独占していましたが、今は誰でもインターネットで物件を探せます。探そうと思えば、いつまでも物件を探し続けることが出来る時代です。

自分が希望するエリアの物件の相場となると、不動産会社よりも実際探しているお客様の方が詳しいことさえあります。そんな消費者が、ただただ同じような価格で陳列されている、なんの強みもお得感もない物件を、わざわざ選ぶでしょうか?つまり

「どんぐりの背比べからの脱却」

他との差別化が必要なのです。

 

どんぐり

「脱」どんぐり

 

頭一つ抜け出すための方法、差別化は、何も金額を下げることだけではありません。「一般的な相場」並の金額だったとしても、何か他に

  • 売り
  • キラリと光る要素

など、物件のストロングポイントがあれば、それが

「お得物件」

と認識され、成約に至るのです。ストロングポイントとなる要素はたくさんあります。いくつか例を挙げると・・・

  • リノベーション済み
  • 新築
  • ペット共生マンション
  • 管理が抜群に良好
  • ガレージハウス などなど

考え出せば、差別化するための要素はそれこそ山程存在します。

「相場を知る」

という行為は、現在市場に出ている(残っている)物件の金額を知ることではなく、その金額から更にもう一歩踏み込んで、高い確率で成約に至る金額を知ることです。

また、差別化出来る要素が何かを見極め、何が成約に至らせるために必要なのかを、適切に提示する不動産会社の行為を

査定

というものです。

不動産会社を訪問したら分かること

「不動産の売却をお願いするならば、専属もしくは専任媒介で依頼する方が良い。ただし!その不動産会社が信頼に足るのであれば」

「信頼に足るということは要するに、当たり前のことを誠実に愚直にやってくれるかどうか」

というようなことを、以前「専属専任&専任媒介と一般媒介、どちらが良いのか?」という記事で書きました。

その会社が信頼できる会社かどうかを判断する方法なんかも書きましたが、ある程度時間がかかってしまうのが難点です。もっと入口の段階(相談)でそうした不動産会社を探すことは出来ないでしょうか?

そう思った時に一番簡単なのが「一度気になる不動産会社に直接行ってみる」、というのがなにより手っ取り早いでしょう。通勤の際、いつも目につく会社でも良いし、「いつもオッサンが一人でお茶飲んで新聞飲んでるだけだけど、商売大丈夫なのかな?」というような、別の意味で気になるところでも、自分の興味の赴くまま、どこでも良いと思います。そこで実際に相談してみることです。

親切丁寧にアドバイスしてくれるところもあれば、すぐに仕事に結び付かないと分かると態度が豹変するところ。アドバイスにまったくならないトンチンカンな回答をするところもあれば、素晴らしい助言をしてくれるところなどなど・・・「人によって全然違うな」ということが実感できると思います。そうやっていざと言う時に頼りたい不動産会社の目星を付けるために、直接行ってみるのです。

「不動産会社に相談に行く」

という行為は確かに心理的な圧迫が強いと思います。「それが(不動産会社を訪問すること)簡単に出来れば苦労しない」のかもしれません。不動産という高価な商品を扱っているため、スーパーのように気軽に入れる存在ではないかもしれません。

また、テレビや映画、漫画などで一度は「悪徳不動産屋」という存在を見たことがあるでしょう。クレームがどうしても多くなる業界ですから、それらのイメージも相まって、不動産屋に良い印象を持っている人ってあまりいないと思います。もちろんイメージ先行なだけで、善良な素晴らしい不動産会社もたくさんありますが、そうした悪いイメージが不動産会社とお客さんの間に高い壁を作っているのは事実です。

インターネットでなんでも出来る時代になりました。個人的な意見としては、近い将来不動産取引もインターネット上で完結する仕組みが出てくると思ってます。しかし、現状は不動産会社を通さずに取引を行うことはほとんどありません。必ず接触しなければなりません。どうせ一度はコンタクトを取らなければいけないのであれば、早い段階から積極的に接していくのが良いですよ。

売却に関して話せば、相談から販売を開始して成約し、最後の引き渡しまではどんなにスムーズに取引が進んだとしても1か月、2か月はかかります。売主の事情によってはそれこそ年単位でのお付き合いになるかもしれません。長期間対応してもらうに足る、信頼の置ける不動産会社を早いうちから見つけておくことがなにより重要だからです。

今までの不動産会社は取引が終われば「はい、さようなら」というその時だけのお付き合いに終始していました。「不動産会社とはそういうものだ」と、お客さんはじめ、不動産会社もそう認識している人が多かったです。

しかし最近では、

単身の賃貸 → 結婚して少し広めの賃貸 → 子どもが産まれたのを機に自宅購入 → 子どもが独立。売却してコンパクトなマンション購入

このように人生における節目節目の不動産取引のパートナーとして、お客さんと生涯に渡ってお付き合いを願う不動産会社も増えてきました。またお客さんも取引のたびに不動産会社を探すのではなく、昔からの付き合いのある、信頼できる不動産会社に任せたいと願う人が多くなってきているようです。そうした長い観点で不動産会社を探すことを心掛けてみるのも、不動産会社を色々な視点から観察することが出来て良いと思いますよ。

何をするにせよ、トライ&エラーはつきものです。不動産取引をエラーするわけにはいきませんが、不動産会社選びはどんどんトライして、エラーを恐れずに信頼できる不動産会社を是非見つけてください。結果、生涯に渡って付き合えるところが見つかれば、こんな素敵なことはないと思いますよ。

マンションには土地の持ち分も付いてきます

一戸建てを購入すれば、建物と土地が手に入ります。至極当たり前のことですが、27歳の時に初めて不動産業界に入った私は、

「え!?家買ったら土地も付くの?超お得じゃん!」

なんて程度の認識(つまり何も知らない)しか、持ち合わせていませんでした。以外にそんな人多いのではないですか?その後、マンションにも土地が付いてくると知った時の驚きと言ったら、それはもう軽いカルチャーショックでした。正確に言うと土地の持ち分がついてくるということなので、「ここは私の土地なのよ!」と主張できるわけではありません。

 

これはマンションの販売図面ですが、

 

共有持ち分

共有持分:7,320/346,686

 

と記載があるかと思いますが、ここの箇所がこの部屋が持ってる土地の持分を表しています。つまりこの物件を購入すると部屋と同時に、これだけ土地の持分(*所有権)が手に入ります。持分はどのように決まるかと言うと、床面積の割合に応じて割り振られることが多いようです。

例えばこのマンションの別の部屋、58.34㎡位の大きさの部屋があったとします。その部屋の土地の持分はというと・・・

5,834/346,686

となります。

部屋の平米数に100をかけるイメージです。だから先ほどの写真にある物件の広さを逆算してみると・・・

7,320÷100=73.20㎡

ということです。

昔の古いマンション(昭和30年代、40年代築)は、現在の建築物とは違って、敷地内に大きな公園を作ったり、敷地いっぱいに建物を建てればもっとたくさんの部屋数を作れるのにそうしていなかったり、なんとも贅沢な土地の使い方をしています。その分、各世帯が持っている土地の持分も多くなります。実はこれには大きなメリットがあるのです。

建物が老朽化して建て直しになったとします。すると、新しく建てられた建物の部屋を、土地の持分に応じて取得することができます。当然、持ち分が大きいほど、条件の良い部屋を取得出来たり、中には2つ手に入れたりすることもできるようです。また、建て直しに反対した場合は、持分に応じた額で売りつけたりすることが出来るのです。

ちなみにタワーマンションなんかは、限られた敷地内で、上に上に伸ばしていってるので、各世帯が持つ土地の持分は、本当にわずかです。ただ、土地の持ち分が少ない分、資産価値の圧縮につながり相続税対策として効果を発揮します。

日本とアメリカの国旗

日本とアメリカの不動産取引の違い

以前オーストラリアの不動産事情については記事にしました。扱うものは同じでも、お国が違えば随分違ったものでした。今回はアメリカ不動産の取引事情についてです。

 

違いその1 役割分担がある

物件を案内する人と契約する人が別。役割が違う(日本では一緒)。お客さんを案内するためには、日本でいうところの、宅地建物取引士でなければならず、この免許・IDがないと物件の案内さえできません。

【 生涯の友達に、「医者」「弁護士」「不動産屋」を持つことが有意義の人生を送る秘訣 】

という、格言めいた言葉があるくらい、不動産業のステータスは高いです。

違いその2 IT技術を駆使したカギの管理

案内する物件の共用部分には、建築当初からキーボックス込みで建築されていて、アメリカいうところの宅建士が、免許・IDをかざすことでキーボックスが開く仕組みです。これらの行動はインターネットですべて記録されていて、どこの誰が何時に鍵を持ち出し、何時に戻しているのか鍵の動向が一目瞭然です。

日本では案内の依頼書をFAXで送ったり、カギを取りに行ったり、わざわざ開けに現地まで行ったりと、前近代的で不効率さは軽く怒りを覚えるほどです。

違いその3 ネット=本店

店舗を構えて営業している会社はどんどん減っていて、今までネット支店だったものが、今や本店になりつつあります。そして案内は現地集合・現地解散。インターネットが主流になってきているところまでは日本も同じ。ただ、現地集合・現地解散をしているところは日本ではまだまだ少ないと思います。

「対面して事務所に戻ってからが俺の本領発揮だ!」

と思ってる不動産会社や営業マンってまだまだ多いはずです。事務所まで来てもらい、車で案内して、その後また事務所に戻る・・・ということが当たり前のように行われているのが現状です。

違いその4 営業マンの違い

女性の営業マンが多いです。映画「アメリカン・ビューティー」(*若干ネタバレあるので、これから観る人は要注意)の主人公、レスタ―の奥さんは不動産営業マンで、あんな感じの人、多いんでしょう。女性営業マンはもっと日本でも活躍していいと思います。お客さんもスーツをビシッと着た男性が来るよりも、警戒感を持ちずらいし、女性ならではの視点とやわらかい雰囲気は、不動産営業に向いていると思います。

まとめ

なんでもかんでも欧米に「右に倣え」はどうかと思いますが、(お客様のためにも)良いと思ったところは、会社単位で始められる小さなことから積極的に取り入れていくべきだと思います。大きな一歩も小さな一歩から。高い社会的地位を獲得するには、高い職業倫理感を持っていないといけないでしょう。

不動産業界のセカンドオピニオン

一つの病院、一人のお医者さんに診察してもらうだけではなく、他の病院でも診てもらって相対的な意見を聞く「セカンドオピニオン」も一般的になりました。どんな業界でもそうかもしれませんが、今や一人の専門家からの意見をうのみにする時代ではないのかもしれません。複数の意見を比較・検討し、自分にとって最適な依頼先を見つけるというのが主流となってきているのは間違いないでしょう。

さて、お医者さんのセカンドオピニオンじゃないですけど、不動産業界はどうでしょうか?セカンドオピニオン、またそれに近いことは行われているかというと、残念ながら不動産業界は大分遅れています。

お客さんから相談を受けた不動産会社は、仮に他社が行った提案や取引の進め方が非常にすぐれたもので、そのお客さんにとってベストな内容であったと気づかされたとしても、基本は批判・否定し、自分が行う提案こそ最適だと説得にかかります。そして結局は自分の提案を呑ませ、自社の商売につなげようとするからです。

「それは良いご提案ですね!」

というような、他業者の提案を素直に認める不動産会社は残念ながら皆無です。不動産会社が行う「提案」は、自社の利益を追求するためのものであり、お客さんにとっては最適な回答でない場合が多いのです。

例えば不動産売買を専門に行う会社に、所有する不動産をどうしたら良いかの相談を持ち込んだとします。相談内容を聞いてみたら、売却してしまうよりは、しばらくは人に貸すなりして所有し続けることがベストだったとします。しかし、それを伝えてしまえば、売買を専門に扱う不動産会社にとっては商売につながりません。どうにかして売却にする方向にもっていこうとするのは必然です。これは賃貸を専門に扱う会社であっても同じことがいえます。

「当社ではこういうご提案を行います。参考までに他社さんの提案内容も踏まえてご検討して下さい」

といったように、お客さんを取り合うのではなくて、問題を解決したいと願うお客さんと、正直に向き合うことが、不動産業界やそれに従事する人達には求められているのだと思います。それが不動産という商品・金融資産を扱う不動産会社に求められている責務であり、ルールでありモラルだと思うのです。

ただ、不動産会社も営利企業です。こうした考えは完全な理想論に過ぎません。だけど本当にそのお客さんの為を思い、最適な提案をコンサルティングを行っている不動産会社もあります。なぜそうしているかというと、正直にお客さんと向き合って接することが、その時は仕事にならなかったとしても、将来的に必ずビジネスに繋がると分かっているからです。

不動産のことで悩みやご相談したいと思っているお客さんは、そうしたスタンスをもって営業している不動産会社を見つけることが何より大切なのではないでしょうか。

悪い顔をした3体のおばけ

宅建免許が取り消される悪徳不動産会社

先日、業界新聞に、とある不動産業者が免許を取り消しになったというニュースがありました。運転免許がなければ車を運転してはいけないように、宅建免許がなければ不動産業を行ってはいけません。

運転免許は違反をすれば点数が引かれていき、なくなると免許停止、免許取り消しとなります。宅建免許も同じです。点数はありませんが、悪いことばかりしていると、今回のニュースのように免許が取り消されます。なぜ取り消されたのか?ちょっと見てみましょう。

『複数の顧客との間でマンションの売買の仲介業務を行ったが、その中で、

  1. 媒介契約書を売主に遅滞なく交付していない
  2. 重要事項説明書に必要な記載がない(手付金の額、私道負担など)
  3. 物件の購入希望者がいないにもかかわらず、希望者がいると不実のことを告げて媒介契約を締結させ、その後転売差益を取得することを目的として代金を減額させた上で、取引態様を変更し、自ら買主として売買契約を締結した』

まあ不動産業者として、当たり前に行わなければいけないことをやっていない、ということです。文面を読んでもらえればなんとなく理解出来ると思います。しかし一般の方にイマイチ伝わらないと思うのが3.です。ざっくりと要約するとこうなります。

『実際にはお客さんなどいないのに、

「当社にはお客さんがいます!だからお任せ下さい!」

とウソを言って売却の依頼を受けました。その後、お客さんがいると言ったにも関わらず、売れないと伝え、徐々に販売価格を下げていきましたが、それでも中々売れません(正当な販売活動を行っていたかは疑問です)。売主さんが大分弱ってきた所で、すかさず、

「ここまで金額を下げても売れないとなれば、お客様の物件は需要があまりないのかもしれません。こうなるとさらに金額を下げていくしかありません。・・・だけどそれだとお客さんも気の毒ですし、困ってしまうでしょう?お客さんを助けると思って、特別に!この金額で当社が買わせて頂きますが、いかがですか?特別ですよ!」

仲介業者だったはずが、いつの間にか「買主」になりました(取引態様を変更)。ここまで不動産業者のいいなりになっていた売主さんは、

「これ以上安くなってしまうなら・・・買ってもらえるんなら・・・」

ということで、言い値で売買契約を結びました。』

ということです。

「転売差益を取得することを目的として」

とありますから、その会社は言い値で買った不動産を、後日、正当な価格で売りに出し、差額を手にすることが当初からの目的です。実際に売主と不動産業者の間で、上記のようなやりとりがあったのかどうかは謎です。いずれにせよ、売主の弱みに付け込んだ、恐らく詐欺的な似たようなやり口だったのでしょう。怖いですね。良い取引は良い不動産業者選びから!気をつけましょう。

その他にも色々悪徳行為はあり、以下のようなものがありますのでご参考に。

■悪徳業者A

  • 賃貸物件の仲介を行うに当たり、ポータルサイトに物件を掲載したが、そのどれもが契約済みで取引出来ない物件だった(おとり広告)。また、賃料、管理費、礼金、敷金を実際より安く表示

■悪徳業者B

  • 賃貸の仲介を行って契約をしたものの、貸主に渡すべき敷金を支払わなかった

■悪徳業者C

  • 買主とマンションの売買契約を結んだが、午後8時から深夜1時半までの長時間にわたり勧誘をした
  • 「買わない!」と断っているのに、しつこく勤務先にまで電話をかけてくるなどした

■悪徳業者D

  • 戸建ての売買契約を行ったが、売主に媒介契約書を交付しなかった
  • 限度額を超えて報酬を受け取った
  • 不当に高額な報酬を要求した
  • 売主と合意していないのに、「企画料」名目で金銭を要求

■悪徳業者E

  • マンションの売買契約を行ったが、重要事項説明書・契約書に、日付や売買金額や手付金の額を記載しなかった
  • 融資申し込みの際、買主の預金通帳を改ざん。預金残高を多く見せそれを使用して融資手続きを行った

最後なんかもう完全に犯罪ですね。仮にみなさんが今後、これらの行為を不動産業者にされたら、それは業務停止処分をされるほどの悪徳行為だということですよ。

アドバイスの聞きすぎには要注意

当事者が多くなればなるほど、物事がスムーズに進まなくなることは良くありますが、不動産取引にも同じことが言えます。不動産の購入や売却時に、親類縁者、または友人に相談する人がいます。別に相談すること自体悪いことではありませんし、そうした助言は時に、結論を出す際の重要な判断材料となるはずです。大いに相談してもらって構いません。

しかし意見を聞くのは良いですが、なんでもかんでもその意見を受け入れてしまうのは問題です。意見する人達を悪く言うつもりはありませんが、アドバイスというのはあくまでもアドバイスです。

  • 「これいいんじゃない!」
  • 「お勧めだよ!」
  • 「絶対売った方がいいよ!」

当事者は自分の決断が正しいことを、周りから評価されることで認識したいのです。だから、自分の意見を受け入れてくれるアドバイスを、心の奥では待っているです。しかし、そういう時に限って、当事者の背中を押してくれるような、積極的な意見を言う人は残念ながらそう多くいません。

当事者ではないので発言に責任が伴いません。そうしたアドバイスをする人達にとって、自分の意見が元で、物事が進んでしまうのが怖いのです。売却や購入が結果的に上手くいくかもしれませんが、万が一悪い方に転がった場合、勧めた自分にも責任が生じてしまうと考えてしまうのです。人は人から頼りにされるのが好きです。しかし、変な責任は背負いたがりません。だから、自分に意見を聞いてきた相談者のことよりも、「自分自身のための」意見を言うのです。

とりあえず気になることやマイナスなこと、もしくははっきりとは言わないけど、

「あんまり勧めないな~」

というようなニュアンスを伝えることが出来れば、一通りアドバイスに乗ったことにもなり義理も立ちます。仮にそのアドバイスを参考に、取引を見合わせたとしても、物事は前に進まないので良いも悪いも結果は出ません(*前に進まないことが悪い結果に結びつくことはよくありますが)。人は責任がない立場で、ああだこうだいうのが好きなのですが、「アドバイスしたがる人」ほど、そうした傾向が強いように思います。

相談するのは大いに構いませんが、紆余曲折を経てご自身が出した結論を、もっと尊重して欲しいですし、もっと信じて欲しいですね。

意見に振り回されていませんか?

人の意見を聞きすぎた例ですが、以前こんなことがありました。

他業者が、私が依頼を受けて販売していたマンションに購入検討者を連れてきました。そのお客さんは、当初から不動産仲介会社ではない、「不動産コンサルタント」に色々と相談に乗ってもらっていたようです。物件の内見時にも一緒に来てましたから、当然私も知っていました。この時点で、相手に意見することが商売の人が入って、話がうまく進むとはあまり考えてもいませんでしたが。。。つまり、最初から期待していませんでした。

ただ、少し難のある物件だったので、契約後クレームになったりしないよう、もし万が一話が進むようであれば、慎重に判断してもらいたいと思っていました。ですから中立な立場の人がいることは都合が良いとも考えていました。

要求された資料は提出しましたし、出せるだけのものは全て出しました。取り寄せることが出来るものは可能な限り取り寄せました。決して契約を推し進めることもしませんでしたし、検討段階で断られてしまっても別にかまわないと考えていました。ノルマに追われる営業マンとしては失格かもしれませんが、私のスタンスは毎回こうです。

結局、かなり時間がかかりましたが、大幅な金額交渉が条件で購入申込書をもらったのです。売り手が希望する金額との差は小さいものではありませんでしたが、無理を言ってその条件で承諾して頂き、無事話はまとまり契約日のセッティングも行うことができました。結論を出すまでに、これだけ時間がかかっているのだから、当然、依頼しているコンサルタントにも良く相談した上での結論に違いなかったのでしょう。

「これで間違いない」

私もお客さんを連れてきた不動産会社もそう思っていました。

ところが、契約書類の準備や物件の調査も済み、売主さんにも忙しい中時間を作って頂き、金融機関への手続きも始めてもらっていた最中、翌日が契約というところで突然、

「キャンセルしたいそうです・・・」

と相手の不動産会社から沈んだ声で連絡が入りました。さすがにこの段階でのキャンセルに怪訝に思った私は、理由を聞いたところ、

「依頼していた例の不動産コンサルタントがあまり勧めなかった」

んだそうです。は!?契約日前日に何を言ってるんですか?

「直前にこうなっては困るので、そうならないように慎重にやってきたんですけど?」

「判断材料は充分過ぎる位出してますよね?」

「それを元に事前に相談して購入申込書を出したんじゃないんですか?」

「あれだけの金額交渉をして飲んでもらったのに?」

「こんな間際にならないと判断出来ない不動産コンサルタントなんて、コンサルタントじゃないですよ?」

相手の不動産会社を問い詰める声にも熱がこもります。相手に不備はないのですが・・・。

購入申込書には法的拘束力はありませんから、キャンセルしてもペナルティはありません。ここまで話が進んだ状態でなければ、私もここまで腹を立てることもありません。キャンセルなんてそう頻繁にはありませんが、たまにあるので慣れてますし。でも契約日前日のこのタイミングでのキャンセルは、明らかにマナー違反・ルール違反です。

第三者の立場の意見を参考にするのは良いですが、その人の意見に振り回されてしまってはいけません。誰のための結論なのか、それを十分考えてもらいたいものです。

不動産営業マンの勘違い

不動産業者の営業マンは、「営業力」という言葉の意味を誤って認識している人が多くいます。

「買う気のない人、売る気のない人を、その気にさせる力が営業力である」

と、このような認識を持っています。確かに物件情報が不動産会社にしか集まらなかった時代はそうだったかもしれません。どんな物件が市場にあるのかを誰より知っているのは、不動産会社の営業マンであって、お客さんは一方的に与えられる情報にも信憑性が感じられたんだと思います。

「早くしないと売れちゃいますよ!」

「これがお客さまの条件にはピッタリの物件で、これ以上のものはありません」

「もう2度とこんな物件でてきません」

というようなセリフも、お客さんが現在のように情報武装していなかったからこそ、通用したセールストークです。ところが今はネット社会。不動産会社の営業マンよりも、物件に詳しい人なんてざらです。

「買わせる・売らせる」

ことを営業と思っている不動産業者や営業マンは、今後ますます厳しくなるでしょう。では、ここでいう本来の意味での「営業力」とは、なんでしょうか?それは以下の二つ、

  • 購入する・売却するに必要な材料を様々な形で提供する提案力
  • お客さんとの人間関係を構築する力

これに尽きると思います。「営業力」という言葉があまりしっくりきませんね。

例えば、契約直前、お客さんから購入判断を鈍らせてしまう恐れのある情報があったとします。その情報を伝えることで、ひょっとしたらまとまった契約がダメになってしまう可能性をはらんでいたとすると、それを避けたい不動産会社は、情報の提供をうやむやにすることがあります。契約直前で話が壊れるのは確かに嫌かもしれませんが、仲介業者としての本分を忘れたらいけません。

その場の契約はなくなり、時間はかかるかもしれませんが、正直な情報を提供するということは、結果的にお客さんからの信頼をより得られる行為だと思います。インターネットが発達し、不動産会社に与える影響は小さくありません。便利になった反面、おとり物件の横行など、却って不正の温床になってしまっている側面もありますが、逆に本来の意味での営業活動を行う不動産会社が増えてくるのではないかと予想しています。

安全な不動産会社の見つけ方?不動産会社の免許番号

以前、「安全な不動産業者の見つけ方」という記事を見たことがあります。書かれていた方法で、本当に安全な不動産会社を見つけられるかどうかはかなりあいまいですが、こういう見方もある、という程度でお読みください。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、不動産会社には免許番号というのがあります。販売図面や募集図面の下部には、通常会社名の記載があるのですが、その近くにこんな感じの表記を見つけられるはずです。

「東京都知事(3)×××××号」

このかっこの中の数字は、

「不動産業の免許を受けてから何回を更新してきたのか?」

を表す数字です。つまり数が多いほど老舗の不動産会社で、(1)とか(2)という若い数字ほど最近出来た会社だということです。何かトラブルを起こし、悪質だった場合は免許を取り消されるので、記事によると、

「番号が古い不動産会社というのは、免許をはく奪されるような悪質なトラブルを起こしていない、つまりは良い会社だ」

という論法のようです。確かにある一面は正しいのかもしれませんが、必ずしも「免許番号が古い=良い不動産会社」という図式が当てはまるわけではありません。車のゴールド免許を持っている人が、運転もゴールド級かと言ったら違うように。

番号が古くても、免許をはく奪されるほどの大きなトラブルを起こしてきていないだけで、小さいトラブルを起こし続けているかもしれませんし、どこか上から目線の旧態依然とした不動産業界で、

「不動産業はサービス業だ!」

というような新しい感覚を持って営業している、免許番号の新しい不動産会社もたくさんあります。ですから免許番号だけで、不動産会社の善し悪しが判断できるとは思えません。ではどうやって良い悪いを判断したらいいのかといったら、残念ながら「100%これ!」という方法はありません。実際に相談してみて、その時の対応を見てみるしかないのではないでしょうか。

ちなみに免許番号の左にある「○○知事」ですが、東京都に支店がいくつあっても、「○○知事」は変わりませんが、東京に本店、神奈川に支店で2つ以上の都道府県に渡っていると、「国土交通大臣」になります。

 

オーストラリアの不動産事情

妻の親戚が済むオーストラリアに行ったことがあります。その時に色々とオーストラリアの不動産事情についても聞いてきましたので、それをみなさんにシェアしたいと思います。

不動産購入検討者が、気になる物件を内見する場合、日本では取り扱いできる不動産会社に連絡を入れ、案内してもらうのが通常です。しかし、オーストラリアでは

「オープンインスペクション」

といって、売却中の物件を見ることが出来る日が予め決まっているようです。その日は日本で言うオープンハウスが色々な所で行われていて、自由に物件を見て回れるんです。日本は上記のように個別対応がほとんどですから、売り手がまだ住んでいれば、都合を確認したりしないといけないので、オーストラリアはかなり合理的だと感じました。

滞在中の一日が、まさにオープンインスペクションの日に当たったこともあり、完全に冷やかしで2件ほど物件を見て回りました。その時の物件資料がこれです。

子供にも分かるように優しく丁寧に解説。不動産取引コトハジメ

子供にも分かるように優しく丁寧に解説。不動産取引コトハジメ

子供にも分かるように優しく丁寧に解説。不動産取引コトハジメ

子供にも分かるように優しく丁寧に解説。不動産取引コトハジメ

 

基本的に平屋のレンガ造り。駐車場があるのは当然で、問題は何台置けるかということ。お風呂やベッドルームもいくつあるのかが重要で、アイコンで数が示されています。家の作りがこうも違うのは、地震がほとんどない地域性と国土の広さの違いなのか?と改めて思いましたね。

 

自由が丘レポート

日本で言う「売り物件」看板です。そこらじゅうに立て看板がありました。

自由が丘レポート

自由が丘レポート

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日本でこのような看板があるところの物件は、更地や空き家ですが、オーストラリアでは普通に住んでます。

自由が丘レポート

一部語弊はあるでしょうが、オーストラリアの不動産は古ければ古いほど高く売れるようです。みんな大切に家をメンテナンスしながら使っています。手をかければかけただけ価値が上がるので、家を売るときは買った時より高く売れることがほとんだそうです。建物の価値を見ることが出来るのは、スクラップアンドビルドに慣れてしまった我々にはとても羨ましいですね。

滞在先はレンガ造りの素敵な平屋の一軒家。築なんと79年!

自由が丘レポート

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前面道路はこんなに広い!家の前に車は置いても良いそうです。まあこれだけ広ければ・・・ね。

そして日本では境界紛争という言葉があるくらい、家のなわばり争いがありますが、オーストラリアにももちろん境界はあります。それがこれ。

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ペンキです。消えたらどうするんだとか誰も気にしないんでしょうね。広大な国土を持つ余裕なんでしょうか。日本に境界紛争が絶えないのは、国土が狭いから?と考えればなんとなく腹落ちする気がします。また、門の側面に書かれているこの数字が、隣地境界までの距離ということで、測量士と言う職業はオーストラリアでもあるようです。

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そして個人的に楽しみにしていた世界遺産、オペラハウス。

自由が丘レポート

当時無名だった建築家がコンペで当選。ところがデザインがこのように斬新過ぎた為、技術的に対応出来なかったり予算が合わなかったりで頓挫。その後14年の歳月を経て1973年に完成したという背景があります。

「技術的難易度や予算を踏まえてコンペすれば良かったんじゃ?」

と思いましたが、そうした経緯があったからこその世界遺産です。どこの馬の骨とも分からない建築家に依頼するのも、オーストラリアのおおらかさのなせる技でしょうか。こんな豪快な一面を日本も持っていれば、現在の閉塞感も少しはマシなんじゃないかと本気で思いますね。

室内で自殺した物件や不審死したいわくつき物件について

「室内で自殺した物件や不審死した物件を売れますか?もしくは貸せますか?」と相談されることがありますが、結論からすると、「売れます」し「貸せます」。

ただ、当然不動産会社には説明責任がありますので、「その事実を知っていたら買わなかった」という心理的瑕疵は必ず告知しないといけません。当然、物件自体に大きなデメリットがあることになりますから、何かそれを打ち消すことが出来るほどのメリットを作らないといけませんが、この場合一番多く一般的なのが金額です。

つまり本来売れるであろう・貸せるであろう金額よりも大幅に下げて、市場に出すことになります。必然的にお客様や不動産業者からも問い合わせが殺到します。その都度

「これこれこういうことがあった物件ですがよろしいですか?」

と説明すると、「だったら結構です」、となることがほとんどです。

それでもデメリットよりも、金額が安いというメリットを重視する買い手や借主は必ず現れます。売れない・貸せない物件というのはないのです。ただ、そうはいってもその時点での賃料や売却金額はどうしても安くなってしまいます。

「売りたい(貸したい)けどあまりに安い金額では手放したくない(貸したくない)!」

という人もいますが、。どうしたらいいのでしょうか?残念ながら方法は一つしかありません。

「賃料が安くてもいいから、人に貸して所有し続けること」

です。この「人に貸す」ということが行為が非常に重要です。

なぜなら例え安い賃料でしか貸すことが出来なくとも、市場に情報を出し何度か入居者が変わっていくにつれて、悪い情報もいずれは必ず風化します。何もせずに放っておいたとしても、物件が元通りに再生することはありませんし、却っていわくつきの物件として、逆の意味で有名になってしまう可能性もあります。

人に貸すことで悪い情報は少しずつですが改善されます。いずれはそうした瑕疵がある物件だったとしても、その後何人も済んだ履歴があることで、

「前にも住んで人がいるんだし、気にすることもないか。」

と感じてくれるようになります。要は問題が発生した後、一番最初に借りてくれる人を探すハードルが一番高いのです。そのうち、お客さんも周辺住民もそれ程気にしなくなります。つまりどんどん人に貸して物件を「回転」させることで、「傷ついた」物件を再生するのです。もし売却を検討ならば、再生してきたタイミングで売りに出せば良いのです。

「人」が作ってしまった瑕疵は、同じく「人」によって改善させるしかないのです。

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