マンションを売る

住宅ローン返済中の売る・貸すの判断は?

住宅ローン返済中に、転勤等の理由により住み続けることができなくなった場合、売るか貸すかの選択を迫られます。その際どのように判断を付けていけば良いのかを解説していきます。

 

売却査定

まずはいくらであれば売却できるのか、不動産会社に査定を依頼します。その際、8割9割の高い確率で売れる金額を聞くようにしてください。査定価格というのはあくまでも「予想」です。しかし、多くのお客様は車の買取査定と同じように、一番高い金額を出してきた不動産会社が良いと勘違いしています。

それをいいことに、不動産会社は売却の依頼を受けたいがために、売主の希望に沿った、相場的には売れない(であろう)高い査定を行うことがありますので、十分注意してください。

このケースでの査定というのは、

  • 売る
  • 貸す

どちらがベストなのか、間違いのない判断を下すための材料だということを忘れないようにしてください。

残高証明で残債を確認

金融機関からは定期的にローンの残高証明書が送られてきます。それを確認して、査定価格 > 残債ならば売却を検討できます。

査定価格 < 残債の場合の選択肢

査定価格 < 残債ならば売却しただけでは返済できないいわゆる「債務超過状態」です。しかし、売却損を別途用意できるのであれば売却は可能です。

用意できないのであれば、以下の2つの選択肢が残ります。

買い替えをする

転勤場所で新規で住宅を購入する計画があるなら、買い替えローンを検討しましょう。

*残債より高い物件に買い替えるケース

*残債より安い物件に買い替えるケース

ただ、売却物件と買い替え物件が離れていると、通常の買い替えよりもさらにスケジュール管理や調整が難しくなります。

人に貸す

賃貸に出すことで、月の返済がプラスマイナスゼロ、場合によっては賃料収入が得られるかもしれません。ただし、住宅ローンを利用して購入したマイホームを、賃貸に出すとなると事前に金融機関へ告知が必要となりますし、賃貸経営に伴う労力や費用、リスクが生じます。

まとめ

いかがだったでしょうか?まずは査定、これが重要です。とにかく売却してもらうためだけに、どこよりも高い査定をしようとする不動産会社の査定には注意してください。ここを間違えてしまうと、すべての計画が絵に描いた餅になってしまいます。

査定というのは、

「え!?そんなに高く売れるの?」

と、媒介契約を取るためだけの、何の根拠もない耳障りの良い予想以上に高い金額を提示されて、ホクホク顔で一人悦に入ることが良いのではありません。例え

「そんなものでしか売れないのかあ・・・」

と自分が思っていたよりも、安く試算され、落胆したとしても、その時点の本当のマイホーム評価を聞けたことがなによりなのです。

【関連記事】不動産の査定を受けるときの注意点

 

ローン返済中のマンションの買い替え

ローン残高が残っている段階でマンションを売るには、まず、最初に以下のことを確認してください。

  1. 残債・・・・・・・・・・3,500万
  2. 査定を受ける・・・3,000万

上記のような場合、売却してもローンを完済することはできません。足らない500万を別途用意するか、残債以上で売るしかありません。しかし、売却と同時に新しい物件を購入する、買い替えであれば売ることが可能となります。

買い替えとは?

  • 購入物件・・・2,000万
  • 融資額・・・2,000万
  • 売却損・・・500万

売却するために本来別途用意しなければならない売却損500万を追加して、総額2,500万の新しいローンを組むのです。つまり購入する物件の価格以上の融資を受けるということを意味します。

買い替えの注意点

売却と購入、二つの取引を同時に行い、かつ同時に完了させる必要があるため、スケジュール管理と厳密な資金計画がなにより重要となります。

 

ローン返済途中のマンションを売る方法(その3)

  1. 残債・・・・・・・3,500万
  2. 査定金額・・・3,000万

このような状況の場合、500万の差があるので、足らない分をどこかで用意してこない限り、売却することはできません。ただ、準備できない場合でも、査定金額はさておき、残債を返せるだけの額(*3,500万以上)で売りに出し、販売活動を開始することは可能です。

査定価格はあくまでも予想なので、いくら厳密な査定金額を提示したとしても、絶対はありません。あまりにも相場からかけ離れていたならば、売却することは難しいかもしれません。しかし、査定価格より2割、3割高い程度なら、その時の状況によってどう転がってもおかしくありません。3,500万以上で市場に出して、売れれば結果オーライなのです。

その他に、足らない500万を、新しく購入する物件のローンに上乗せすることで、売却が可能となります。

  • 新規購入物件・・・2,000万
  • 融資額・・・2,000万

とした場合、売却することで生じたマイナス分(赤字分)500万を、2,000万の融資に上乗せし、2,500万のローンを組み直すのです。つまり、購入する物件は2,000万ですが、融資は物件価格以上となるのです。これを「買い替え」といいます。

 

ローン返済途中のマンションを売る方法(その2)

ローン残高が残っている段階でマンションを売るために、下記の2点を確認したかと思います。

  1. 残債(*ローン残高のこと)
  2. 査定金額

2.の査定金額が仮に3,500万だったとしましょう。1.の残債が3,000万ならば(*査定の金額が「正確」という前提ならば)売却が可能です。売却にかかる諸経費を払ったとしても、現金が手元に残ります。

反対に1.の残債が3,500万で、査定金額が3,000万ならば、売却してもローンを完済することはできません。足らない500万を別途どこかで用意してこない限り、売却することはできません。

ただ、査定金額というのはあくまでも予想であり可能性が高いか低いかだけの問題です。2.の査定金額が3,000万だったとしても、3,000万でなければ売れない、という訳ではないし、3,000万なら絶対に売れる、と確定したものではありません。

2.の査定金額が3,000万だったとしても、3,500万以上で市場に出して、売れれば結果オーライなのです。

ローン返済途中のマンションを売る方法(その1)

ローンの残高が残っているマンションを売るには、まず、最初に以下のことを確認してください。

  1. 残債(*ローン残高のこと)がいくらか?
  2. 不動産会社の査定を受け、売れる金額を聞く

1.は定期的に金融機関から返済予定表が送られてきていると思うので、そちらで確認が出来ます。2.は不動産会社にいくらで売れるのか、査定を受けることで知ることができます。

勘違いしてはいけないのですが、不動産会社の査定金額というものは、その金額で絶対に売れる金額、というわけではないということです。過去の成約事例や、現在の取引事例を基にしたあくまでも「予想」に過ぎません。

「当社であれば、他社よりも高い金額で売れます」

と、売却依頼欲しさに、甘い査定をする不動産会社には要注意です。8割9割の高い確率で売れるであろう金額を

「査定金額」

といい、その金額を聞くことが査定の大きな意味があるのです。

マンションを売る際に受ける査定とその注意点

マンションを売却しようと思ったら、まずは不動産会社にいくらで売れるのか査定してもらってください。

査定を受ける際の注意点ですが、不動産会社が提示する査定金額というものは、その金額で絶対に売れるというわけではないということです。過去の成約事例や、現在の取引事例を基にしたあくまでも「予想」に過ぎません。

高い査定価格を囁かれて喜ばない売主さんはいません。しかし、

「当社であれば、他社よりも高い金額で売れます」

と、売却依頼欲しさに、耳触りの良い甘い査定をする不動産会社には要注意です。希望的観測にもとづいたものではなく、

7割8割の高い確率で成約に至るリアルな価格を知ること

それが本来でいう「査定」という行為です。高く売りたいと願う売主と、リアルな査定価格にはギャップがあるのが通常です。そのギャップを理解することも、査定の大きな意味です。

マンションを売るときに効果的なリフォームは?

中途半端なリフォームは、費用対効果を考えるとあまり良いとはいえません。仮に費用をかけるのであれば、(*リフォームを呼んでいいかは微妙ですが)浴室、キッチン、洗面所などの水回りのハウスクリーニングだけでも十分です。低額ですが、費用対効果は高いです。水回りが清潔であれば、見栄えはぐっと違ってきます。

売るためにモデルルームのようにする必要はありません。生活感は出しながらも、清潔感があり、リビングなど目に付きやすい部分が整頓されているだけでも効果はあります。

マンションを売るときにリフォームは必要か?

どの程度かにもよりますが、多少のリフォームであれば、費用対効果を考えてみてもあまり効果的とはいえません。リフォームの結果、多少売りやすくはなるでしょうが、効果は限定的で、かけた費用だけ高く売れる訳ではないからです。その分、価格交渉に応じるなどしたほうが良いでしょう。

買い手は売主が使っていた状態そのままで住み始めることはあまりありません。多少のリフォーム(*クロスの張替、カーペット、フローリングの張替、ちょっとした箇所の補修など)は予算に見込んでいる人が多いのです。もし、リフォームすることによって高く売りたいなら、部屋の価値自体を大きく上げるリノベーション、

「他ではなくわざわざその部屋を選ぶような」

費用をかけたものでなければ意味がありません。中途半端なリフォームはお金の無駄です。

 

 

マンションを売るときにかかる税金について(まとめ)

前提:税金は利益に課税される

マンションを売るときにかかる税金は利益に対してです。つまり、3,000万で購入したマンションが2,500万で売った場合、500万の損が出ていることになります。従って、税金はかかりません。

短期譲渡所得と長期譲渡所得

3,000万で購入したマンションが3,500万で売れた場合、利益は500万です。この500万に課税されますが、所有期間に応じて税率が違います。税率は毎年変動するので、早合点せず、かならず国税庁のウェブサイトか最寄りの税務署で確認しましょう。

自宅として使用していた場合

3,000万で購入したマンションが3,500万で売れた場合、500万の利益です。しかし、そのマンションを自宅として使用していた場合は、「居住用不動産の3,000万控除」が適用されます。利益が出たとしても、自宅として使用していたものであれば、利益3,000万までは無税にしましょう、という特例です。

つまり、3,000万で購入した自宅として使用していたマンションが、6,000万以上で売却できない限り課税されることはないということです。

必要書類

  1. 購入時の金額が分かるもの(*売買契約書、領収書)
  2. 購入時に支払った諸経費の領収書(*仲介手数料、登記費用、印紙代等)
  3. 売却時の金額が分かるもの(*売買契約書、発行済み領収書の写し)
  4. 売却時に支払った諸経費の領収書(*上記2と同じ)

売却時の契約書はさておき、購入時の金額が分からなくなっている場合があるので、要注意です。

マンションを売るときにかかる税金について(必要書類)

マンションを売却すると、所得税の申告が必要です。その際、

などを判断するために、証明できるものを提出しなければなりません。必要な主な書類は以下の通りです。

  1. 購入時の金額が記載されているもの(*領収書、契約書など)
  2. 購入時に支払った経費の領収書(*仲介手数料、登記費用、印紙の領収書など)
  3. 売却時の金額が記されているもの(*領収書の控え、契約書など)
  4. 売却時に支払った経費の領収書(*上記2.と同様)

などがあります。純粋な利益にのみ課税されるので、売買時に支払った諸経費は利益に含まれず、控除されるのです。

マンションを売るときにかかる税金について(居住用不動産の3,000万控除)

3,000万で購入したマンションを、3,500万で売却した場合、500万の利益が出たことになります。税金は利益・儲けにたいして課税されるので、利益の500万にたいして、所有期間に応じた税率が課税されます。

しかし、売却したマンションをマイホームとして利用していた場合は、「居住用不動産の3,000万控除」という特例が適用されます。自宅として使っていた不動産を売却した場合は、売却益が出ても3,000万までは無税にしましょう、ということです。

つまり、3,000万で購入したマンションを6,000万で売却しても、自宅として使用していれば無税となります。6,500万で売却した場合は、500万にたいして課税されます。その際も、所有期間に応じて課税税率が変わってきます。

マンションを売るときにかかる税金について(長期譲渡所得と短期譲渡所得)

3,000万で購入したマンションが、3,500万で売れれば500万の利益が出たことになります。その場合、利益が出た500万に対して税金がかかります。その際、所有期間が5年以上と未満によって税率が違ってきます。5年未満を短期譲渡所得、5年以上を長期譲渡所得と言います。長く所有している方、つまり長期譲渡所得の方が、税率は低くなります。

税率は年ごとに変動することがありますので、国税庁のHPを確認するようにしてください。

マンションを売るときにかかる税金について

税金は基本的に、利益、儲けにたいしてしかかかりません。3,000万で購入したマンションが、2,500万でしか売れなかった場合、500万の損が出ていることになります。つまり損をしていることになるので、売った時の税金はゼロとなります。

利益があり課税される人にとっては、

「税金がかかるなんて・・・」

と落胆するかもしれませんが、今のご時世、買った時より高く売れるマンションを手にしている人の方が圧倒的少数です。

マンションを売るときにかかる費用(まとめ)

マンションを売るときにかかる費用としては以下の4つがあります。

仲介手数料は成約金額の3%+6万円の消費税。

印紙代は契約書記載の金額によって変わってきます。年度によって減税措置が施されていたりいなかったりするので、事前に国税庁のHPでチェックが必要です。

登記費用は住所変更登記のことで、権利証の住所と、現住所(*住民票記載の住所)が違う場合には、この登記費用がかかります。一般的には1~3万円程度です。

抵当権抹消費用も、登記費用の一つです。金融機関から融資を借りた状態で売却するには、買い手に所有権移転するときには抵当権を抹消しなければなりません。住所変更登記と同様、3万円程度ですが、抵当権が2つ3つ付いていると、かかる費用も増えます。

売買金額はもちろん重要ですが、こうした費用を払った後の手取り金額がいくらになるのかもチェックしておきましょう。

マンションを売るときにかかる費用(抵当権抹消費用)

マンションを売るときにかかる費用の一つして、抵当権抹消費用があります。

住所変更登記と同様、登記費用の一つです。金融機関から融資を受けると、その不動産には抵当権という権利がつきます。簡単に説明すると、債権者が強制的に不動産を売却できる権利です。金融機関は、抵当権をつけてもらう替わりに、お金を貸すのです。つまり、返済が滞ると、金融機関は抵当権を実行して強制的に売却(*競売)し、貸したお金を回収するのです。

当然、そのような権利がついた状態で、買い手に所有権移転することは出来ませんから、所有権移転登記をする前に、抵当権を抹消するのです。その時にかかる費用が、抵当権抹消費用です。

住所変更登記とおなじく、費用は3万円程度ですが、抵当権が2つ3つ付いている(*借入先が複数あること)と、かかる費用も増えます。

マンションを売るときにかかる費用(仲介手数料)

マンションを売るときにかかる費用の一つして、仲介手数料があります。一般的には

「成約報酬☓3%+6万円の消費税」

で、売却にかかる費用の中では恐らく最も高額なものとなるでしょう。成功報酬なので、売買契約書を交わすまでは費用は一切かかりません。

<例>3,000万円で成約した場合

(3,000万☓0.03)+6万円=96万円(税別)、税込み:1,036,800円

 

マンションを売るときにかかる費用(印紙代)

マンションを売るときにかかる費用の一つとして印紙代があります。

売買契約書に貼付し、売主・買主で割印を押します。印紙の額は、契約書記載の金額によって上下します。減税措置が年度によって適用されているので、税額については国税庁のHPを確認してください。

マンションを売るときにかかる費用(登記費用)

マンションを売るときにかかる費用の一つして登記費用があります。

登記費用は、かかる人とかからない人がいます。住民票(*印鑑証明書含む)記載の住所と、権利証に記載の住所が、引っ越しなどで違ってしまっている場合、現在の住民票上の住所に、権利証の住所を書き換えなくてはいけません。

なぜ書き換えなければいけないのかというと、同姓同名の別人という可能性が出てくるからです。権利証記載の住所と、現住所が繋がるもの(*証明できる)が必要です。引っ越しが一回しか行われていなければ、住民票で問題無いですが、2回以上行われていた場合、住民票にはひとつ前の住所しか出てこないため、権利証記載の住所と繋がりません。その時必要な書類は「戸籍の附票」です。こうした登記作業のことを、住所変更登記といいます。費用は通常1~3万円です。

裏技的に、住所移転前の住民票と印鑑証明書をあらかじめ取っておけば、書類上は住所移転したことになっていないので、費用はかかりません。しかし、印鑑証明書には有効期間3ヶ月がありますので、要注意です。

マンションを売るタイミング・時期はいつがベスト?その2

同一マンション内で、競合物件の少ない時に売りに出すと、販売の自由が広がると書きました。

逆に競合物件があるからこそ、一気に売り抜くという方法もあります。前回の記事と同じように、同一マンション内で以下の3物件が売りに出ていたとします(*広さ・間取りは同一と仮定)

・3階の部屋が3,480万

・4階の部屋が3,580万

・5階の部屋が3,680万

今回売却したい物件は6階だとします。

「6階だから5階より100万アップの3,780万」

と金額設定することも可能です。しかし、より早く売り抜きたいと考えたら、3階と同じ金額で売りに出すことで、競合物件より早く成約に至らせることも戦略の一つです。

「マンションは階数が上のほうが高い」

という前提があることを踏まえたら、3,480万で出した6階の物件が、他のお部屋より早く決まる可能性は圧倒的に高くなります。

他より安く出すことに抵抗を感じる人もいるでしょう。しかし、競合物件と書きましたが、言い方を変えると

「まだ売れてない物件」

とも言えます。現在出している金額で売れる保証はどこにもありません。売れずにジリジリと金額を下げていく可能性だってあるわけです。つまりマンション自体の相場が下がっていくのです。そうなってしまう前に、競合物件の中でも頭一つ抜け出すことで、買い手にお得感を与え、他がモタモタしている間にサッサと成約させてしまうのも、一つの戦略です。

 

マンションを売るタイミング・時期はいつがベスト?

マンションを売る際に気をつけなければならないのは、売り出すタイミングです。

例えば100世帯のマンションがあり、同じ時期に3件の売り物件があったとします。階数や広さ、向きによって全く同じお部屋はないですが、先行して出ている3物件の金額に引きずられる形で金額設定をせざるをえません。

話をわかりやすくするために、状況を簡略化しますね。間取り・広さが全て同じマンションだとして、

・3階の部屋が3,480万

・4階の部屋が3,580万

・5階の部屋が3,680万

で売りに出しているとします。今回売ろうとする物件が2階だとすると、いくら売主が3,780万で売りたかったとしても、現実的に売れる可能性は限りなく低くなります。一般的には階数が上のお部屋のほうが金額が高くなります。5階の部屋より高いのに、わざわざ2階を購入する人はいません(*もちろん例外はあります)。

となると、2階を売りに出す際には、

「3階より安く出す必要がある」

と判断せざるをえません。

仮に競合物件がなかったとしたらどうでしょう?過去の成約事例は残りますが、今現在、他に売り出している物件、競合物件がなければ、過去の相場から、2階の3,780万という価格設定が高かったとしても、成約に至る可能性は上がります。そのタイミングで欲しいと思ったお客さんが、そのマンションを買おうと思ったら、3,780万の物件を買うしかないからです。

もちろん、過去の成約事例を把握した上で、金額交渉や他の階数の物件が出るまで待つという判断をするお客さんもいるかもしれません。しかし、同一マンションの競合物件が存在しない分、販売の自由度は高まるのは間違いありません。

マンションを売り出すタイミングは、競合物件が少ない時を見計らって出すことをオススメします。

買い替え(かいかえ)

買い替えの定義

「住み替え」と同義語のような気もしますが、部屋を借りている人が、他の部屋を借りて引っ越すことも住み替えと言えます。ですからここで解説する買い替えは、

「自宅の売却を前提とする購入」

そして

「売却物件→購入物件」

と、間に賃貸を挟まず直接移転すると定義します。

買い替えする理由とは?

買い替えをする主な理由としては以下の3点があります。

  • 部屋が手狭になった
  • より良い条件の物件に住み替えたい
  • ローンの返済が厳しいので、安い物件に住み替えたい

このような事情で、新しい住居に住み替えたいが、まだローン残っていて、売却をしても完済出来ないため、売るに売れないという人たちです。例を挙げると以下の様なケースです。

  • 現在のローン残高は3,500万
  • 査定価格(売却価格)は3,000万

この場合、3,000万以上で売れなければローンを完済できないため、売却するには足らない500万を別途用意する必要があります。

不足する分を現金で用意できれば売却することはできますが、まとまった現金を用意できないのであれば、売却することはできません。返済計画を検討し直すなどして、コツコツと元金を減らしていくしか手はありません。しかし、買い替えを利用すれば売却することが出来ます。

例えば購入する物件が4,000万だとして全額融資を受けるとします。その4,000万に、売却で生じる不足分500万を上乗せし、4,500万のローンを新たに組み直すことで「売却→購入」の買い替えをすることが出来るのです。

上の図は広い家への買い替え例ですが、以下は借入金圧縮(*だけではないですが)が目的の買い替え図です。

売れば現金が残る場合

売却価格 < 残債

の場合、売却しようと思ったら、単独では売却できない(*売却してもローンを完済できない)ため、新規物件の購入と絡めなければなりませんでした。しかし、

売却価格 ≧ 残債

の場合は売却単独で考えることが可能です。

売却すればローンは完済、リセットできます。仮に購入前提の売却で、契約を済ませてしまっていたとしても、引き渡しまでに欲しい物件が見つからなければ、無理に購入する必要はありません。しばらく賃貸に「避難」して、ゆっくりと購入物件を探すことができます。

もちろん、賃貸でしばらく住むとはいえ、契約金や毎月の家賃、引っ越しにかかる労力など、色々とパワーが必要です。そのため賃貸物件は経由したくなく、

売却物件→購入物件

のように直接、移転したければ、上記同様、買い替えのレールに乗るしかありません。

買い替えのデメリット

売りたくても売れない人にとっては、売ることができ、なおかつ新居に移り住むことが出来るのですから、ありがたい仕組みなのかもしれません。しかし、売却も購入も互いに連動することになります。売却しなければ購入できませんし、購入しなければ売却も出来ない、ということです。

仮に希望の物件が見つからなかったとしても、売却の契約を済ませてしまっていれば、必ず購入しなければいけません。

「良い物件が見つからなかったらやっぱり無しよ」

というのは基本できませんし、購入の契約を済ませてしまっていて、

「希望の金額で自宅が売れそうもないからキャンセルで」

というのもできません。

このように売りと買いが密接に関連するので、利用する方は不動産会社任せではなく、仕組みや流れを充分理解しておくことが必須です。

売り先行の買い替えについて

自宅の売却が前提となる不動産購入計画のことを、「買い替え」といいます。言葉くらいは聞いたことがあると思います。単純に買い替えと言っても、

  1. 欲しい物件が既に決まっている場合
  2. 自宅が売れてから購入する物件を決める場合

によって2つのケースに分かれます。1.を「買い先行の買い替え」。2.を「売り先行の買い替え」といいます。双方にメリット・デメリットがあり、買い替えを考えるそれぞれの家庭の事情もあることなので、どちらが良くてどちらが悪いかというような話ではありません。今回は2.の「売りを先行した場合」のあらかじめ把握しておくべきメリットとデメリットについて解説していきます。

 

売却を先行した際のメリット

  • 希望通りの売却価格で買い替え計画が進められる
  • ゆっくりと販売活動が出来る
  • 売れなければいつでも計画をストップ出来る

購入を先行させる場合の買い替えと違い、まずは自宅の売却から始めることになります。

「いついつまでに必ず売却しなければならない」

といった、売却期間に制限はないので、腰を据えてじっくりと売却活動を行うことが出来ます。もちろん希望通りの金額で販売に出すことも出来ますし、万が一、納得できる金額で売れないようなら、いつ計画をストップしたとしてもなんの問題もありません。

「自宅が良い金額で売れるなら買い替えてもいいかな」

「いずれは住み替えしたいな」

と考えている人にとっては、比較的気軽にチャレンジ出来るのがメリットの一つです。自宅が売れて(*契約になって)初めて動き出すのですから。

買い先行の買い替えリスクは、

「自宅が結局のところいくらで売れるか分からない」

ことです。ひょっとしたら想定より安い金額でしか売れず、資金計画の見直しが必要な場合もあります。

それとは反対に売り先行の買い替えの場合、購入の契約を交わす前に自宅の売れる金額が確定されます。その時点で資金計画がバチッ! と決まるので、計画に大きなくるいが生じることはありません。

売却を先行しておけば、

「購入の契約を済ませてしまっているから早く売らないと!」

といった精神的な圧迫やストレスを感じることがありません。以上が売却を先行した場合のメリットです。では、デメリットにはどんなものがあるでしょうか?

住み替える(替えたい)物件が見つからないのがリスク

  • 自宅の引き渡しまでに購入する物件を見つけなければいけない

売却の契約が済むまではいつでも計画をストップすることが出来ますが、めでたく買い手が見つかり契約を交わしてしまうとそうはいきません。

「やっぱり売るのや~めた!」

と買い替え特約が付くことが一般的なので、契約を白紙に戻すことは可能ですが、

「欲しい物件が見つかったら」

といった程度で買い替え計画を進めることは、モラル的にいかがなものでしょう。

「見つけられなかったら行くところがない!」

と、後がないつもりで全力で探して頂きたいです。しかしそうは言っても、

「そんなに都合良く欲しい物件が見つかるかな?」

「妥協して選びたくないな」

このような心配をされる方が多いのは事実です。数年越しで物件を探されている人もいるくらいですから、この点がデメリットになるのでしょう。

しかし

「良い物件があればいずれは欲しいな~」

と期限を定めず何年も探している人(それが悪いというわけではありません)と

「この日までに絶対探すんだ!」

という強い気持ちで探す人とでは、物件を見る際の真剣度にどうしても差が出ます。そうなると当然、物件の見え方も全く違ってきます。上記のような強い気持ちを持って物件を探したにもかかわらず、結局見つからずに計画がとん挫した、もしくは後悔したと言う人は、私の経験からもそれほど多くありません。

全力で物件探しをする

「そんなに慌てて物件を探すのもな~」

と考える人もいるかと思います。人生に何度もない不動産の購入です。じっくりと比較検討したい気持ちは分かります。ただ、かけた時間に比例して良い物件が買えるというわけではありません。これから何十年もお住まいになるマイホーム。探す時間はそのうちの一瞬です。わずか数か月だけでも全力で物件探しをしてみる! そして必ず理想の自宅を見つけてみせる!

このように前向きに考えることが出来れば、決してデメリットなどではなく、逆に購入に向けての気持ちをさらにブーストすることができるのではないでしょうか?

万が一見つからなかったとしても、緊急避難的に一時的に賃貸に住む、という選択肢もあります。そこで腰を据えてじっくりと購入物件を探すということもできます。

売り先行の買い替えスケジュール

買い替えを成功に導くためには、仲介業者に任せきりにするのではなく、自身、買い替えのスケジュールを十分理解し、把握しておく必要があります。以下図が売り先行の買い替えに関するスケジュールです。まずはこちらをご覧ください。

6月1日が計画スタートとありますが、上図はあくまでも概念図です。実際は売却の契約を結ぶ前から物件探しを行うことが一般的です。

まとめ

最初にも書きましたが、購入先行・売却先行、どちらの方が良い買い替えか? 簡単に結論が出せるものではありません。ただ、どちらのリスクが少ないと言ったら、売却を先行させる買い替えとなるでしょう。

とはいえ、各家庭の事情によってメリット・デメリットは違ってきます。その辺りの違いを良く把握したうえで、より良い買い替えを選んでもらいたいと思います。

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