Q アパート建築を予定しています。空室を減らすためにはどういう間取りにするのが一番効果的でしょうか?

A 物件の立地に沿った間取りや入居者のニーズをつかむことが重要です

残念ながら「この間取りなら空室リスクが減らせる」という正解はありません。しかしあえて言うなら、(*地域性はもちろんありますが)今現在の賃貸市場は、ワンルームや1Kなどの単身者向けのお部屋は飽和状態です。

近隣に大学が存在する、大きな会社があるなど、予めターゲットが決められるのであるなら話は別ですが、そうした特殊な事情がなければ単身者向けのアパート、マンション建築は検討の余地が大いにあります。

オーナーさんがどこで賃貸経営事業を始めるか否かの判断をするかというと、そこはやはり「お金」です。毎月の賃貸収入から金融機関への返済、固定資産税や見込み修繕費などを除きいくら手元に残るのか?そこでしか判断しようがありません。

「あなたの資産運用を応援します!」と賃貸アパート&マンション建築の会社は資産運用のパートナーだと謳っていますが、いくらきれいごとを言ったとしてもオーナーさんに建ててもらってなんぼの商売です。

単身者向けのアパートが飽和状態だと言われているのに、続々とワンルームアパートやマンションが建築されている背景には、少しでも手元に多くお金が残る見栄えの良いプランが、部屋数を出来るだけ多く作ることだからです。それがオーナーさんに対する印象も良いし一番手っ取り早いのです。

建築会社からプランの提案を受けると同時に、建築後、依頼する予定の不動産会社に、提案を受けた間取りについて相談するのがベストです。建築会社は建物を建てるプロであるだけで、実際に部屋を紹介し顧客ニーズをつかんでいる訳ではありません。どのような部屋や間取り、設備が付いていることが、より入居者が決まりやすいかどうかのニーズをつかんでいるのは不動産会社です。

依頼することになる不動産会社の力量にもよりますが、協力してプランを考えることが、空室リスクを減らす最善の方法だと認識しましょう。チグハグ間取りになる危険性も事前に回避できるでしょう。

賃貸住宅を建築するその前に

空室対策に必要なことは物件の差別化です

Pocket