不動産購入時の仲介業務

1.物件の紹介

不動産業者もお客さんも、一番のメイン業務だと思ってるかもしれませんが、あくまでも入り口・導入部分でしかありません。物件の紹介を受ける中で、担当営業マンとの相性を見極めたり、信頼関係を築けるかどうかをお客さんが「値踏み」する時期です。信頼に足る人物だと分かれば、インターネットで良さそうな物件を探して、

「これあります?見たいんですけど」

と言っても極端な話オーケー。

「誰から買うか?」

が重要です。この時期は物件を探すのも大切ですが、実は信頼できるパートナーを探す時期でもあります。

2.資金計画

物件を探しつつ、予算を決めてください。予算というのは、

「現在の年収でいくらまで借りられるのか?」

ではなく

「無理なく返せる金額はどのくらいなのか?」

これを明確にすることが資金計画で予算となります。

資金計算をしてみると、月々の返済にすると、現在の家賃より安くなることが多いかもしれません。しかし、(*駐車場がない場合は)駐車場代金や固定資産税、マンションであれば管理費・修繕積立金も月々の固定費としてかかります。また、金利優遇を受ける前提の甘い資金計画をうのみにするのは危険です。

3.金額交渉

ほとんどのお客さんが値引き交渉前提で物件を探します。交渉というのは一方的に言い分をのませることではなく、お互いの妥協点を探す作業です。どんなに優秀な営業マンでも、売り手の都合によって、まったく価格交渉が出来ないこともあります。担当者の力量不足だけが、価格交渉が上手くいかない原因というわけではありません。ダメなものはダメとあきらめましょう。

交渉がうまくいかないと、勝負に負けたような気がして面白くないかもしれませんが、不動産購入は買った負けたの世界ではありません。ただ、あえて勝ち負けを付けるとするなら、気に入った物件を手にすることが勝つことになるのです。無用な勝負を持ち込むのはやめましょう。

4.引き渡し日などの交渉・調整

特に理由や希望がなければ、契約から引き渡しまで1か月位が目安となります。しかし、売り手・買い手の事情によっては、3か月から半年以上に渡ることもあります。引き渡し日が3か月以上先など、予め決まっている場合は、販売図面に告知されていることがほとんどです。双方の事情を踏まえてのスケジュール調整は意外とと大変です。

5.物件調査

行政を回って都市計画や建築基準法の制限を調べたり、道路の幅員や道路種別、水道、ガス、下水の埋設状況の調査を行う。また、法務局で権利関係や、物件自体に越境や瑕疵(かし)がないかを調べます。この調査結果を、契約書や重要事項説明書に記載します。

6.契約書類作成

契約書と重要事項説明書などの契約書類を作成します。しっかりとした物件調査を行い、実情に沿った正確な書類を作成することが、不動産会社仲介業務の最も大切な業務です。何が起こっても対処出来るような書類作りが求められます。買い替えなどがからむ時には、より正確な書類作成が求められます。

7.契約業務

売り手・買い手揃って、不動産会社の事務所で契約手続きを行います。契約書と重要事項説明書を分かりやすく丁寧に説明し、読み合わせを行います。双方異議がなければ署名・押印。買い手が手付金を払って、売り手は不動産会社の用意した領収書を発行します。

8.金融機関の受付代行・斡旋

融資を受ける金融機関を選択してもらい、ローン申込書類に記入してもらいます。申し込みに必要な書類を案内し、契約書上の日付を確かめながら、お客さんに、スケジュール通りローンの承認を取ってもらうように管理・調整します。

9.金銭消費貸借契約

金融機関と買主が交わすお金を借りる契約、「金消契約」といいます。その案内と手配、日程調整。契約時に必要書類があるのでそのご案内。

10.司法書士の手配・決済日の調整

決済日当日に、所有権移転登記を行う司法書士を手配、見積もりを出してもらいます。併せて売主・買主双方のスケジュールを調整し、決済日を確定します。当事者以外にも不動産業者、司法書士、銀行の担当者と関わる人間が多くなるので、一度確定した決済日の変更はあまり好ましくありません。慎重な日付の設定が必要です。

11.決済日立ち会い

残代金の支払い。それ以外にも、固定資産税やマンションの場合は管理費・修繕積立金があるので、引き渡し時で併せて精算します。日割金額を算出して、間違いのないように振り分けます。お金の動きを正確に把握していないと、後で内訳が分からなくなります。売り手の指定する口座に着金の確認が出来たら、領収書を発行して鍵を渡して終了となります。

 

以上、購入時における仲介業務の一覧です。仲介手数料はこうした業務をこなして初めてもらえる成功報酬なのです。

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